両耳はNOで片耳ならOK!? 運転中の[ハンズフリーイヤホン]での通話方法のベストは何?

両耳はNOで片耳ならOK!? 運転中の[ハンズフリーイヤホン]での通話方法のベストは何?

 携帯電話画面を注視していたことに起因する交通事故は増加中。そしていわゆる「ながら運転」は2019年に厳罰化され、イヤホンを装着したまま運転することは、クルマだけでなくオートバイや自転車でも違反となりうる。

文/山口卓也、写真/写真AC、Adobe Stock、アイキャッチ画像/chechotkin@Adobe Stock

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■ながら運転厳罰化によって違反点数、反則金も大きく変わった!

両耳はNOで片耳ならOK!? 運転中の[ハンズフリーイヤホン]での通話方法のベストは何?
ワイヤレスイヤホンは以前よりも使い勝手が良くなり、いつも耳に入れっぱなしなんて人も多く見かける。運転中はとたえ音を流していなくても、外部からの音が聞こえづらくなって危険であることはかわりない

 道路交通法を見返してみると「運転中にイヤホンをしてはならない」などの文言はないため、耳にイヤホンをしているからといってただちに道路交通法違反! とはならない。

 しかし、イヤホンを使って音楽を聴いていると、運転に集中できないことも確か。この状態で交通事故を起こすと、道路交通法第70条「安全運転の義務」に違反したと判断されることは十分にある。

●安全運転義務違反の罰則

 安全運転義務違反の基礎点数は2点、反則金は車両によって違うが、普通自動車で9000円、二輪車で7000円。

 一見“軽い罰則”のように思えるかもしれないが、被害者の負傷の程度によって点数は加算される。責任の程度が重い場合の軽傷事故であった場合は基礎点数2点に付加点数6点が加算され、合計8点となる。

 さらに、悪質と認められた場合は運転免許の停止や取り消しといった行政処分となるので要注意。詳しくは警視庁のホームページを参照してほしい。

交通事故の付加点数

●道路交通法以外で違反となる場合もある

 しかし、クルマを運転するうえで守らなくてはならないのは道路交通法だけではない。各都道府県には“公安委員会遵守事項”と呼ばれる条例もあり、そのなかでイヤホンの使用について書かれているところもある。

 ちなみに東京都の東京都道路交通規則「運転者の遵守事項 第8条」では以下のように規定されている。

 「高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用する時は、この限りでない」とあり、違反者には5万円の罰金が科せられる。

 東京都の他にもイヤホンの使用を禁止している道府県があるので、自身の住む場所ではどうなっているのか? は確認しておきたい。

■片耳のみでの使用はOK?

 「片耳でのイヤホン使用なら、もう一方の耳で周囲の音を聞くことはできるから合法」「両耳での使用でも、周囲の音さえ聞こえればOKでは?」と思う人もいるかもしれない。

 イヤホンやヘッドホンを使用することが違反なのではなく、周囲のクルマの走行音、クラクションの音、同乗者が注意を促す音などが聞こえない状態での使用は禁止。

 よって、両耳ではなく片耳での使用といった「少しでも聞こえる状態なら問題ない」と考えるのも理解できる。

 しかし、たとえ片耳でも、音量が小さくても、“安全運転に必要な交通に関する音や声”が聞こえづらい状態になるのは事実。

 例えば、右耳でイヤホンを使用して速度超過となっている最中、右後方のパトカーからの停止要請が聞こえずに自車の停止がかなり遅れた場合は「片耳でのみ使用だった」「音量は小さくしていた」と言っても、速度超過とともに違反となる可能性は大である。

次ページは : ■携帯電話やスマホでの“通話”はどうする?

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