これぞ「日本の良心」新型アルトの純ガソリン車に見るスズキの心意気

これぞ「日本の良心」新型アルトの純ガソリン車に見るスズキの心意気

 2022年5月13日から高齢運転者対策として、安全運転サポート車(サポカー)限定免許が導入される。申請した高齢者は、2020年4月以降に製造され、2021年11月以降の新型車に義務づけられた保安基準をクリアしたクルマしか乗れないことになる。

 クルマが生活の足となっている地域も多く、自由に移動できることを制約されてしまう。そんなユーザーのために心強い味方が2021年12月にフルモデルチェンジを行った軽自動車の新型スズキアルトだ。

 ここでは新型アルトに試乗し、先代モデルからの進化したポイントや乗り心地などを紹介する。

文、写真/萩原文博

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安全、走り、室内空間の拡大が新型アルトのポイント

新型アルトのフロントスタイル
新型アルトのフロントスタイル

 9代目となる新型アルトの注目のポイントは、まず安全装備の向上。室内空間が拡大したデザイン。そしてマイルドハイブリッドを搭載し優れた燃費&走行性能の3点だ。

 安全装備の向上では、先代モデルではデュアルセンサーブレーキサポートを核とした運転支援システムは、上級グレードでは標準装備だったが、エントリーグレードでは、オプション設定となっていた。

 しかし新型アルトではデュアルカメラブレーキサポートを核とする運転支援システムが全グレードで標準装備となっている。また、衝突被害軽減ブレーキの検知機能も従来の歩行者は約5km/h〜約50km/hだったが、上限が約100km/hまで引き上げられているのが特徴だ。

 続いては室内空間が拡大したインテリア。先代モデルから全高を+50mmの1525mmまで拡大。その結果、室内高も1260mmと+45mmとなり、前後席のヘッドクリアランスにゆとりが生まれている。さらに、室内幅も+25mmの1280mmを確保し、カップルディスタンスも拡大している。

 加えて先代モデルよりAピラーそして、リアハッチの角度を緩くしたデザインによって、ルーフラインが長くなりボディが大きく見える。また、ドライバーからのガラスエリアが広くなり、前方だけでなく後方の視認性を向上させている。

 そして3点目の優れた燃費&走行性能。走行性能を向上させるために、新型アルトは軽量・高剛性のプラットフォーム「ハーテクト」をはじめ、全方位の剛性を向上させる「環状骨格構造」そして、乗り心地を向上させるためにスプリングのバネ定数とショックアブソーバーの減衰力を変更したサスペンションを採用。

 燃費性能の向上には、上級グレードのハイブリッドSとハイブリッドXにはWLTCモードで27.7km/L(2WD車)という優れた燃費性能を発揮するマイルドハイブリッドシステムを搭載。

 高い熱効率を実現したエンジンに、発電効率に優れたISG(モーター機能付発電機)と専用のリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを採用。減速時のエネルギーを利用して発電し、加速時にはモーターでエンジンをアシストする。

 エントリーグレードのAと売れ筋グレードになりそうなLはエネチャージを採用した660cc直列3気筒DOHCエンジンにCVTを組み合わせて、燃費性能はWLTCモードで23.5〜25.2km/Lを実現している。

 今回試乗したのは、車両本体価格125万99500円のハイブリッドXの2WD車だ。丸みおびた外観デザインはとてもフレンドリーだが、車高が1525mmと高くなったことで、存在感は増している。

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