最短5時間で充電、5月から月額2万円でリース参加者も募集する
気になる充電方法や時間についても触れたい。充電方法は3種類用意され、車両に付属するポータブル充電器を使えば家庭用100V電源で充電可能。0%から満充電まで14時間かかる。より高速に充電したい場合は、住宅向けの設備(要200V電源)も選択できる。こちらは5時間で満充電となるが、別途機器設置工事&撤去費に約13万円、月額費用1000円がかかる。
急速充電器は1時間で90%まで充電可能(90%以上の充電は不可)。なお、既存の電動自動車向けの設備は使用できない。
今後はリース参加者を募集する。2022年5月9日~22日まで募り、7月1日から3か月間の期間限定でE01を貸し出す。台数は最大100台で、応募者多数の場合は抽選。月額料金は2万円(保険料込み)。リース終了後は車両を返却する必要があり、2回目以降のリースも検討中だ。
ところで、ガソリン車と比べて燃料にかかるコストは安いのか高いのか。気になったので計算してみた。
4.9kWhのバッテリーを満充電するのにかかる電気料金は1kWh=27円換算で132.3円。一充電での航続距離は最大104kmなので1km当たり1.27円だ。最近値上がりしているガソリン価格はリッター173.5円(4月20日現在)。ガソリン1リットル分の電気料金でなんと136.6kmも走れる。
一方、ガソリンエンジン125ccのNMAXは、WMTCモード値 で46.9km/L。E01はおよそ3倍も燃費(電費)がいい。E01の「航続距離104km」は、60km/h定地性能でのカタログ値で、実際は7~8割程度と予想されるが、いずれにせよ素晴らしいコスパだ。
ただし一般的にEVの車両価格は高額(E01の価格は未公表)なので、一概にトータルで安いとは言えないだろうが、ランニングコストに限れば非常に経済的と言える。
PLの丸尾氏は、「将来的に電動バイクを皆さんのお手元にたくさん届けられるアプローチを検討中です。一般販売のほか、シェアリングを含め、EVのいい面を利用できる世の中にしていきたい。特に実証実験では適切なバッテリー容量を確認するのが目的の一つ。コストの観点では容量を減らした方が購入しやすくなりますが、人によっては航続距離が足りない場合もあるはず。実験を通して反応を見たい」と語る。
筆者もE01を体験して、十分実用レベルにあると感じた。しかし現在は出先での充電インフラが限られ、固定式バッテリーだと家庭でも充電できる環境が一戸建てなどに限定される。こうした問題点をクリアするのは困難だろうが、製品自体は非常に魅力的。大型バイクまで電動化する必要性を個人的には感じないが、E01のような優れたコミューターが普及する世の中は歓迎したい。
ちなみに条件が満たせる人は、ぜひ個人リースに申し込むべき。このバイクが月2万円でレンタルできると考えれば破格だ!
【E01主要諸元】
全長/全幅/全高:1,930m/740mm/1,230mm
シート高:755mm
軸間距離:1,380mm
最低地上高:140mm
車両重量(バッテリー装着):158kg
定格出力:0.98kW
最高出力:11ps/5000rpm
最大トルク:3.1kg-m/1950rpm
キャスター/トレール:26°30′/90mm
Fタイヤ:110/70-13
Rタイヤ:130/70-13
乗車定員:2名
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