■お値段約4000万円!!
室内も凝った志向が実践されている。その中のひとつがイルミネーテッドフェイシア。インテリアスイートに「GHOST」の文字が浮かびあがるのだが、イルミネーションは152個のLEDから送られるのだが、均等に照らすために、表面に9万個を超えるドットが2mm厚のライトガイドにレーザーエッチング加工されている。
オーディオも静かな室内(遮音材を100kgも使用)にふさわしく、スピーカー1台に1チャンネルの18チャンネル、1300W出力の音響も大迫力だ。
ゴーストにはノーマル仕様とロングホイールベース仕様のエクステンデッドがある。さらに最近になりブラックバッジも加わっている。
今回の試乗車はノーマル仕様だが、それでも3590万円がベース価格だ。
細いシフトレバーをDレンジに入れ、スタートする。車重は2.5トンを超えているがスタートからの動きは軽い。さらに中間加速は素早さを感じるほどに軽快に加速する。やはり1600回転から850Nmを発生するトルクは力強い。8速ATはシフトショックも音もなくシフトをくり返す。
動力性能も手持ちのストップウォッチで計測して5.3秒。カタログ値より0.5秒遅いだけだった。このときも室内にはV12の咆哮やうなりなどいっさい入ってこない。ごく平和な空間がスーパーカー並みの加速で移動するのだ。
凄いのは加速だけではない。カーブの連続するようなワインディングでもゴーストは素晴らしい走りを楽しませてくれる。新設計されたアルミ製スペースフレームアーキテクチャー、プラナーサスペンションシステム、4輪駆動、4輪操舵、50対50の前後重量配分といった技術のすべてが、ハンドリングに好影響を与えてくれるのだ。
以前、ゴーストよりも巨体のファントムをスイスの山間部で試乗したが、対向1車線の細く曲がりくねった道で、あたかもミドルサイズスポーツセダンのように、走らせることができた。そのときもファントムの動きの軽快さに感心したが、ゴーストはもっとスポーツセダンに近い動きをする。
ロールスロイスによれば、初代ゴーストを購入したオーナーは週末になると自らハンドルを握り、ダイナミックな走りを楽しんでいるという。新型はそういうオーナーをかなり意識して設計、開発していることが実感できた。
世界でもっとも高価なハンドリングセダンが、ロールスロイスゴーストなのだ。
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