EVスタートアップ企業のHWエレクトロが発表した多用途小型商用EV「ELEMO(エレモ)」。はたしてその実力は!?
車両サイズは全長3910~3925×全幅1380~1450×全高1905mm。全長3400mmを超えるため軽自動車枠に収まらず、4ナンバーの小型貨物自動車で登録となるが、HWエレクトロでは今年中を目標に軽自動車モデルを開発中だ
2人乗りのキャブは幅が現行の軽自動車の1475mmより狭い1380mmでちょっと窮屈。室内高は余裕だ。メーターのレイアウトは独特で、センターのデジタルモニターがメインメーター、運転席側(ハンドル奥)のモニターはバックアイとなる
ラダーフレームを擁す後輪駆動シャシーはオーストリアのマグナ・シュタイア社製。エレモ120はホイールベース間にバッテリーを搭載。エレモ200の場合はホイールベース間とリアオーバーハング部の2箇所にバッテリーを搭載する。モーターはリアアクスルの後ろに配置する
日中は近距離輸送を行ない、夜間に充電する、というコンセプトのため急速充電機能は非搭載。充電はAC200Vの普通充電のみ対応する。ツインバッテリーのエレモ200は充電口の横にAC100Vの電源取り出し口を標準装備。災害時の移動式エネルギー源としても活用可能だ。なお電源取り出し口はエレモ120にもオプション搭載可能である
ボディはHWエレクトロが提携しているアメリカ・トロポス社製を採用。ラダーフレームに40直接ボルトオン装着するのが特徴で、耐久性はやや心配だが、用途に応じて簡単に着脱可能。ボディ仕様は当初はフラットベッド、ピックアップ(写真)、ボックスの3種類だが、将来的にはそのほかのボディ仕様も選択できるようになるという
走り出しはEVらしく軽やか。とはいえモーター駆動の力強さを感じるかというと、そこまでトルクフルな印象はない。ステアリングもパワステが標準装備されており、低速からの据え切りも問題ナシ。ホイールベースが短いため取り回しは良好だ
いっぽう、ブレーキは何も積んでいない試乗車ですら制動力不足を感じ、ちょっと不安。力いっぱい踏めば問題ないレベルだが、積載時にはどうなるのだろうか? 回生ブレーキがなく、重たいトラックならではの減速エネルギーを活かしきれないのも残念だ
充電口の横にAC100Vの電源取り出し口を標準装備する。災害時などに重宝しそうだ