ロードスターなの!? RX-7の再来なの!? マツダロータリースポーツ復活のカギを握るコンセプトカーの正体ってなんだ!?

ロードスターなの!? RX-7の再来なの!? マツダロータリースポーツ復活のカギを握るコンセプトカーの正体ってなんだ!?

 ジャパンモビリティショーでお披露目されたマツダのアイコニックSPなるコンセプトカー。久々復活のリトラクタブルライトにシザーズドア、さらにさらに2ローター搭載というからクルマ好きは黙ってない(シリーズハイブリッドだが)!! どうやら本気で市販化を目指しているようだが、これ一体どんなクルマなんだ!? デザイナーさんを直撃!!!

文:伊藤梓/写真:ベストカーWeb編集部

■やっぱ新型ロードスターなの!? 次期モデルのカギはこれだった

クルマ好きが唸る要素満載のアイコニックSP。なんといっても2ローターエンジンというのは感涙モノ!! 今のところエンジン駆動モードはないのだが……
クルマ好きが唸る要素満載のアイコニックSP。なんといっても2ローターエンジンというのは感涙モノ!! 今のところエンジン駆動モードはないのだが……

 当初マツダは、ジャパンモビリティショーで次期型ロードスターのコンセプトモデルを公開するのではないかと言われていた。

 しかし実際にベールを脱いだのは、2ローターのロータリーEVシステムを搭載する「MAZDA ICONIC SP」。

 ロードスターファンは「なんだ、ロードスターじゃないのか」と思ったかもしれないが、まだガッカリすることなかれ!! 実はこのコンセプトモデルが将来のロードスターの大きな鍵を握るモデルだったのだ。

■ロードスターとロータリーは不滅!! こりゃ期待大だぜ

MX-30にロータリーEVが追加されたが、やはりロータリーエンジンは電動化との組み合わせが必須条件なのだ
MX-30にロータリーEVが追加されたが、やはりロータリーエンジンは電動化との組み合わせが必須条件なのだ

 この「MAZDA ICONIC SP」について、現在マツダのデザインのトップである中山雅デザイン本部長に話を伺った。

 これからの時代、環境性能などの法規対応を考えると、ロータリーエンジンを単体で使用するのは難しい。

 しかし、ロータリーエンジン自体は小さい上にパワーを出すのに優れているので、なんとかその特性を活かしたいとロータリーEVが生まれた。

 そして、それは環境性能だけを考えたクルマだけでなく、スポーツカーにも転用できる可能性をICONIC SPが示している。

「マツダは、ロータリーもロードスターも持っていますが、そのふたつは絶対になくしてはいけないと思っています。その謎解きのひとつがICONIC SPなんです」

■RX系と共通点多数だった!! NEロードスターはもしやロータリーに!?

PHEVということを加味すれば車重1450kgというのはかなり軽い部類
PHEVということを加味すれば車重1450kgというのはかなり軽い部類

 マツダは2025年以降、さまざまな車格やボディタイプのEVモデルに適応できるマツダ独自のEV専用プラットフォーム「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を新たに導入すると宣言している。

 この「さまざまな車格やボディタイプのEVモデルに適応できる」というのがミソで、ICONIC SPもこのスケーラブルアーキテクチャーの思想で作られたものだと考えれば、サイズを拡大・縮小できるということになる。

 つまり、ロードスター同様の大きさに近づけることだってできるはずなのだ。

 中山氏は、ICONIC SPから色々と妄想してもらい、それをファンが応援して盛り上げていくことで新たなモデルにつながっていくかもしれないと語る。

「ロードスターの主査が公言している通り、実はまだ次期ロードスターの開発は進んでいません。

 それは、パワートレインをどうするかという論争が終わらないからです。電気やだ!! っていう人もいれば、電気でしょ!! っていう人もいますからね。

 しかし、これまでの延長線で、レシプロエンジンで燃料を燃やす構造では、環境性能や効率、重量を考えた時に、どうしても厳しくなってきます。

 じゃあ『ロードスターの一番大事なものはなんですか?』と言ったら、やはり『軽さ』ですよね。それが実現できるなら、手段は電気でも……ということも考えられるかもしれません」

 実際に、ロータリーEVのコンポーネンツは、レシプロエンジンに比べて、とてもコンパクトで軽量にできているそうだ。

「ロータリーのスポーツカーとロードスターは別物であってほしい!」という人もいるかもしれないが、実は両者には昔から深い縁がある。

 3代目のロードスター(NC)は、エンジンこそ別だが、RX-8とは多くの部品を共有していた。

 現行モデル(ND)はRX系との共有パーツはないものの、フィアット124スパイダーとは兄弟車。

 近年はスポーツカーを単体で作るのは、コストの面から考えても非常に難しいのである。

 さまざまな視点から考えると、ロードスター好きの筆者としても、ロータリーEVを搭載するロードスターは“大アリ”なんじゃないかと思えてきた。

次ページは : ■市場の声次第で商品化!! まずは実車見て!!!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!