2020年12月4日に発売が開始されたスズキの5人乗りプチバン、新型ソリオ/ソリオバンディット。
発表から1ヵ月後(2021年1月4日現在)時点での受注累計は推定約6000台と、月販目標の4000台を大幅に上回り、納期も2ヵ月待ちと、まずまずの受注ピッチで推移している。
今回ここではソリオとソリオバンディットの公道試乗を実施。試乗してもらうのは「チェックの鬼」の異名を持つ自動車評論家 渡辺陽一郎氏だ。
やや意外? な乗り換え事情も含め、人気モデルの魅力を総チェック!
【画像ギャラリー】全36枚! 試乗の様子とともに期待のソリオ&ソリオバンディットを全方位チェック!
※本稿は2020年12月のものです。試乗日:2020年12月15日
文&鬼のようなチェック/渡辺陽一郎、写真/SUZUKI、ベストカー編集部、撮影/茂呂幸正
初出:『ベストカー』 2021年1月26日号
■ミニバンからの乗り換え需要多し! 注目の新型ソリオ
今は安全装備などの充実でクルマの価格が全般的に高い。200万円以下で買えるのはコンパクトカーと軽自動車が中心になったが、そんななか新型ソリオは注目したい一台だ。
開発者によると「ソリオにはセレナなどのミニバンから乗り換えるお客様が多い」という。
スズキにとって小型車の最多販売車種だが、2016年、ライバルのルーミーなどが登場。「さらに魅力増大を図る」という狙いで新型を投入。今回、さっそく触れてみた。
■全幅がプラス20mmになり、さらに余裕の室内空間に
新型ソリオの外観は、存在感の強いバンディットも含めて、フロントマスクなどが上質になった。トピックは全長が80mm伸びて3790mmになったこと。
全幅も20mm広げて1645mmに。この変更で存在感が一層強まった。
インパネなどに柔らかいパッドはあまり使われていない。コスト低減を意識させるが、質感は満足できる。
また、前席はサイズに余裕を持たせ、座り心地も快適だ。全幅が少し広がったので、乗員同士の間隔も拡大。ちょっと嬉しい。
さらに、後席は乗員の肩がドア側に当たらないように改善。工夫の積み重ねの賜物だ。
後席スライド位置を後端までずらすと、前後に座る乗員のヒップポイント間隔が1080mmに達する。先代型と同じ数値だが充分に広い。
身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ3つ半に達する。これは凄い。後席の広さはアルファード並みだ。
残念なのは、着座姿勢で腰が少し落ち込むこと。座面は柔軟だが、体が沈んだところでもう少し確実に支えてほしい。ここは先代型から進化していない部分である。
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