2代目ヴェゼルがデビュー!! トップを奪える実力あり! 明かされた新型の全貌

■1.5Lガソリンとe:HEVの2本立て、ターボは廃止に

 パワートレーンは、新開発の1.5Lガソリンエンジンと、1.5Lエンジン+2モーターハイブリッドシステムの「e-HEV」、2つの仕様となり、先代にあったVTECターボは廃止となった。

 新開発となる1.5L i-VTECガソリンエンジンは、先代よりも出力は下げながらも(129ps/15.6kgfmから118ps/14.5kgfmへとダウン)、先代の素早く元気のあった特性から、リニアで扱いやすい特性へとセッティングを変更、『フィット』で採用された新開発のCVTのギアレシオも、フィットに対してローレシオ化(4.992から5.436)している。

 また、ベアリングのフリクション低下や電動油圧ポンプの出力拡大などで燃費を改善、さらには、コーナーで横Gを検知するとエンジン回転を高く保ち、立ち上がりでのスムーズな加速を狙った「ブレーキ操作ステップダウンシフト」など、新型ヴェゼルのキャラクターに合わせて、最適化を図っている。なお、WLTCモード燃費は17.0km/Lを達成する。

●新型ヴェゼル1.5Lガソリンエンジンスペック

・最高出力87kW(118ps)/6600rpm

・最大トルク142(14.5)/4300rpm

・2WDのWLTCモード燃費17.0km/L(市街地12.8、郊外17.7、高速19.2)

 e:HEVも、新型ヴェゼルに合わせたチューニングが施されている。モーターのトルクアップのため、バッテリーセル数を増やし(48→60セル化)、IPU(バッテリーと制御装置が一体になったパーツ)を刷新、効率的なレイアウトへと修正している。これによって、フィットのe:HEVに対してモーター出力が向上(109ps/253Nm→131ps/253Nm)、発進時から高速まで、伸びのある加速感が楽しめる。

「ヴェゼル」の売れ筋となるであろう、e:HEV仕様。現行「フィット」と同形式ながら、ヴェゼル専用チューニングによりモーターの出力が向上。キレのある走りが期待できる!
「ヴェゼル」の売れ筋となるであろう、e:HEV仕様。現行「フィット」と同形式ながら、ヴェゼル専用チューニングによりモーターの出力が向上。キレのある走りが期待できる!

 なお、WLTCモード燃費は25.0km/Lを達成、このカテゴリではTOPクラスだ。(参考:キックス(21.6km/L)、ヤリスクロスHV 2WD(27.8km/L)、CX-30 ディーゼル(19.2km/L))

●新型ヴェゼルe:HEVスペック

・エンジン最高出力78kW(106ps)/6000~6500rpm

・最大トルク127(13.0)/4500~5000rpm

・モーター最高出力96kW(131ps)/4000~8000rpm

・最大トルク253Nm(25.8kgfm)/0~3500rpm

・e:HEV X(2WD)のWLTCモード燃費25.0km/L(市街地24.7、郊外27.1、高速23.9)

 また、e:HEVに設定された4WDには、4輪へ最適な駆動力配分を行う「リアルタイムAWD」システムを採用した。後輪用のモーターを積むのではなく、オーソドックスなプロペラシャフトを通して後輪へと動力を伝えており、後輪デフ位置に内蔵したクラッチで、2WDと4WDを切り変えるという。後輪へダイレクトに駆動を伝えることで、優れた走破性を狙ったそうだ。

e:HEV仕様には、「リアルタイムAWD」仕様も設定される。電動四駆ではなく、リアデフが存在し、確実に駆動力が伝わる。悪路走破性も向上した模様だ
e:HEV仕様には、「リアルタイムAWD」仕様も設定される。電動四駆ではなく、リアデフが存在し、確実に駆動力が伝わる。悪路走破性も向上した模様だ

 実際に、簡易モーグル路を試乗させてもらったが、1輪が完全に浮いてしまっても、空転したタイヤのブレーキを制御することで、駆動がすっぽ抜けることはなく、安心感のある乗り味だった。

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