2013年8月19日、ダイハツ ミライースがマイナーチェンジを果たした。ライバルのスズキ アルトエコを抜き返し33.4km/L、軽ナンバー1の低燃費を奪還した、その中身に迫る!(本稿は「ベストカー」2013年9月26日号に掲載した記事の再録版となります)
文:編集部
■まさに執念……! しのぎを削る燃費へのアプローチ
JC08モード30.0km/Lという当時ガソリン車トップの低燃費をマークし、2011年にデビューしたミライース。“第3のエコカー”として人気を集め、昨年はミラシリーズで車種名別年間販売台数のトップに輝いた。
ここ最近、軽自動車の低燃費化が驚くほどのスピードで進んでおり、ニューモデルが登場する度に燃費性能トップの記録が塗り替えられている。
そんな熾烈な燃費競争のなか、デビューからもうすぐ丸2年を迎えるミライースがマイチェンを行なった。
軽自動車の魅力はなんといっても経済性。そこで今回のマイチェンでは、その軽自動車の本質を追求、さらなる低燃費化と低価格化を実現させたのがポイントとなっている。
■33.4km/Lの低燃費で、ガソリン車1位に返り咲き!
というわけで、まず新型ミライースの最大のポイントが低燃費。JC08モード燃費でライバルであるアルトエコの33.0km/Lを追い抜き、ガソリン車トップの33.4km/Lを達成した。もちろん、軽自動車でもナンバーワンの燃費性能となる。
この低燃費化を実現させたのが「e:Sテクノロジー」のさらなる進化で、e:Sテクノロジーの3大要素である「パワートレーンの進化」「車両の進化」「エネルギーマネジメント」のそれぞれに改良が行なわれた。
パワートレーンでは、EGRクーラーの採用により、再循環させる排出ガスの温度を低くして燃焼効率を向上させたのが大きな特徴。そのほか、低フリクションチェーンの採用などで、フリクションロスを低減し、CVTの制御が見直された。
車両の進化では、フロアアンダーカバーやタイヤディフレクター、10mmのローダウンサスなどの採用により空力性能を向上。エネルギーマネジメントでは、停車前アイドリングストップ時の速度を約7km/hから約11km/hに制御を見直したのと、発電効率の高いオルタネーターを採用し、エンジン負荷を低減したことで低燃費に貢献。
それと、2つ目のポイントが、ムーヴで軽自動車に初搭載され、最近ではワゴンRにも搭載されるようになった“自動ブレーキ”と呼ばれる、衝突回避支援システム「スマートアシスト」の採用(6グレードを設定)。
急ブレーキ時にブレーキランプ点灯と同時にハザードランプを点滅させる機能なども採用し、安全性を向上させている。
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