どうやって開けるの… デザインと機能追求の個性的なドアハンドルのクルマ6選

 現代のクルマの車外からのドアの開閉は手を上から下に入れて引くドアハンドルが主流となっている。

 もしそうでなかったとしても、「ドアの開閉方法がわからない」と悩んでしまうようなものはほとんどない。

 しかし過去のスーパーカーなどにはドアの開閉方法がパッと見では本当にわからないというものもあり、当記事ではそんなものも含めた個性的なドアハンドルを持つクルマを紹介していく。

文:永田恵一/写真:SUZUKI、TOYOTA、NISSAN、FIAT、FERRARI、LAMBORGHINI、PORCHE

【画像ギャラリー】どうやって開けるの? ドアハンドルはいたって普通なのに車内からドアの開け方が個性的なクルマ


スズキスイフト(現行車)

スズキスイフトをこの角度から見るとリアドアの切れ目が目立たず、通常の場所にドアハンドルがないため3ドアのようにも見える。これがスズキの狙いだ

 コンパクトカーの現行スイフトのリアドアの開閉はCピラー近くの上方に上下方向に置かれたドアハンドルで行う。標準車、スイフトスポーツとも同じタイプだ。

 これは「5ドアのクルマを3ドア風に見せたい」というスタイル重視のハッチバックでは常套手段で、現行車で目にすることは意外に多い。

リアドアの上部のブラックアウトされた位置にリアドアのドアハンドルが取り付けられているため、すぐには気づかない人も多い

トヨタC-HR(現行車)

CH-RはクーペルックのSUVということで、デザインに並々ならぬこだわりを見せる。リアドアがないように見せることでクーペ感が強調され、スポーティさが倍加

 C-HRはトヨタでは新世代となるTNGA-Cプラットホームを使った、ミドルクラスの乗用車とSUVのクロスオーバーである。

 C-HRはクロスオーバーといってもほとんど乗用車と変わらない最低地上高や後方に行くに従ってルーフが下がるクーペルックを持つ点など、スペシャリティなクロスオーバーというキャラクターが強い。

 というクルマなこともあり、C-HRもスイフト同様に「5ドアを3ドア風に見せたい」という意図があるようで、リアドアはCピラー近くの上方に横方向に置かれた小さなドアハンドルで行う。これは人によっては困惑してしまうかもしれない。

C-HRのリアドアのドアノブはリアドアの最上段に取り付けられている。この位置にドアノブのあるクルマは世界的にも珍しい

フィアットバルケッタ(初代:1995~2002年)

フィアットバルケッタはライトウェイトFFオープンスポーツで、ボディ再度のキャラクターラインが特徴的なデザインで登場

 ユーノスロードスターに影響を受けたコンパクトオープン2シータースポーツの1台として1990年代中盤に登場したフィアットバルケッタは、成り立ち自体はFFコンパクトカーのプントベースという比較的手軽なものである。

 その代わりデザインの国イタリアの遊びグルマらしくボディ同色の樹脂を多用したドアトリムやダッシュボード下部、イタリア語で「小舟」を意味するバルケッタの車名が納得できるエクステリアなど、実にスタイリッシュなモデルだった。

バルケッタのドアハンドルはボタンを押すと細いバーが出現して、それを外側に倒すことでドアが開くようになっている

 スタイリッシュなのはドアハンドルもそうで、バルケッタのドアはボタンを押すと浮き上がる棒状のものを引くとドアが開く。ドアを開けるたびに「今からバルケッタに乗る」という気分が高揚するのはけっこうなのだが、イタリア製だけに「いつかポキッと折れてしまわないだろうか」という心配も否めなかった。

日産GT-R(現行車)

世界に帆超える日本のスーパーウェポンのGT-Rはエアロダイナミクスを追求した結果、レバーがボディの外に出ないタイプのドアハンドルを採用

「いつでも、どこでも、誰もが安全に走れるマルチパフォーマンススーパーカー」というコンセプトを持つ日産GT-Rは、すべてが必要な機能、性能から設計された精密なクルマである。

 それはドアハンドルもそうで、GT-Rのドアハンドルはバルケッタに近い棒状のものを引くというタイプだ。

 しかし空力技術の塊のようなクルマとなるGT-Rにバルケッタのようなボタンは許されず、ドアとツラ面になったドアハンドルの支点側を押すと棒状のものが出現し、それを引くとドアが開く。

 この方法はわかりにくいことはそうないのに加え、これだけ機能を追求したものだと機能美というカッコよさ、美しさをドアを開けるたびに味わえるのが実にGT-Rらしい。

ボディとほぼツライチになっている非常に洗練されたデザインのドアハンドル。突起が付いた部分を押すとバーが出てくる

フェラーリ308(1975~1985年)

1970年代のフェラーリのフラッグシップだった512BBのデザインを踏襲するピッコロフェラーリとして、308は世界的に人気となった

 308は車名のとおり3L、V8エンジンを横置きミッドシップに搭載した、フェラーリの中では入門モデルである。

 ピニンファリーナによるシャープかつエレガントなデザインはフェラーリの伝統どおりなのだが、308は一見ドアハンドルがないように見える。

 しかしそんなことはなく、308のドアの開閉はブラックアウトされた窓枠と同化した上下方向に置かれる小さなドアハンドルで行う。

ドアの上部に取り付けられている黒いバーが308のドアハンドルだ。そのバーを前方に倒すと、カチッという音とともにドアが開く

 存在のわかりやすさと、大きく矛盾するドアハンドルを目立たなくするという目的の両立度は見事だ。

 なお308の車内側のドアハンドルはドアアームレストの陰に隠れており、こちらはドアハンドルが見つからなくて降りられないということはありそうだ。

ランボルギーニカウンタック(1974~1990年)

もはや説明の必要もないスーパーカーの代名詞であるカウンタック。写真はダクトが少なく歴代カウンタックで最も美しいと誉れ高いLP400

 スーパーカーを代表する1台であるカウンタックは、ガルウイングの1つとなるドアが前方上側に開くシザードアの開け方も一筋縄ではいかない。

 答えはエンジンの空気を取り込む三角形のようなNACAダクトの中にある小さな四角形となるシルバーのボタンを押すと、ドアが開くというもの。

 なおカウンタックはドアを閉める際にむやみに力を入れるとガラスが割れる可能性があるなど、ドアを閉める時のほうが大変だ。

NASAの前身であるNACAが開発したNACAダクト内に取り付けられたボタンを押すとドアが開く(写真のシルバー部分)。何もかもが常識を超越していた

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