新型コロナ禍マイカー需要増で「クルマ離れ」が止まる!? 見直されるクルマの価値

■新型コロナ禍で見直されるクルマの価値

 今回の新型コロナ禍が終息したあとも、日常的な衛生に対する見方が、以前とは変わるだろう。インフルエンザの被害は以前から大きく、2018年には日本国内だけで3325人が亡くなったが、あまり気にしない人も多かった。この意識が変わってインフルエンザに対する危機感も高まり、新型コロナ禍が終息しても、公共の交通機関などでマスクを使う人はあまり減らないと思われる。

 特に混雑した電車など、他人同士が密接に触れ合う環境には、不安や嫌悪感を抱くようになる。今までは働き方改革に基づく在宅勤務や時差出勤など、面倒で敬遠したい気持ちもあったが、これからは自分の身を守るために積極的に活用するのではないか。いわば新型コロナ禍により、働き方改革が強制的に進められたわけだ。困難に対応するために新しい働き方が身に付き、「安心と健康を得られるなら、このスタイルでも生活していける」と多くの人達が納得し始めている。

 この新しいライフスタイルとクルマの活用は親和性が高い。クルマの「いつでも、どこでも、好きなところに行ける」価値観は、1両の電車に大勢の人が乗車したり、1つの部屋で複数の社員が仕事をする集団的な行動の対極にあるからだ。テレワークによってビジネスとプライベートの時間を積極的にコントロールするライフスタイルは、他人に左右されないパーソナル性の強いクルマの移動に似ている。

 クルマの売れ行きが1990年をピークに下降していく過程では、「クルマの敵は携帯電話とインターネット」といわれた。クルマはいつでも、どこでも、好きなところに出かけて人と会えるコミュニケーションツールだから、携帯電話やインターネットで繋がれば、クルマは駆逐されるという見方があった。

 この考えは間違いではないが、今後は新しい段階に入る。クルマと携帯電話やインターネットを対立させる構図ではなく、パーソナルなツールとして共存させる利用法だ。進化したテレワークによって普段離れた場所で仕事をしているからこそ、クルマで出かけて、リアルに会いたい欲求が生まれる。

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