自動車税を払わないとどうなるか? 新型コロナ禍による経済問題も浮上!

 2020年のゴールデンウィークは、新型コロナウイルスの感染防止のため自粛が促されていることもあり、出費は例年に対し減少する人が多いことだろう。しかし、それでもクルマを持っていればゴールデンウィーク明けに郵送されてくるのが自動車税の納税通知である。

 自動車税は毎年ズシリと重い出費ながら、郵送後に即きれいさっぱり納税するのが理想だが、2020年度は新型コロナウイルス禍により特に中小の事業者やフリーランスには本当に重いもので、なかには「自動車税どころか当座の資金繰りが」ということもあるかもしれない。

 当記事では自動車税納税の流れ、支払わなかった場合の制裁、期限までに払えない場合にすべき動きを紹介、解説していく。

文/永田恵一
写真/AdobeStock(Kumi.adobe.com)

【画像ギャラリー】もうすぐやってくる自動車税の税率を知っておこう!


■自動車税納税の流れ

 まず自動車税は、登録されているクルマの4月1日時点の所有者に納税義務がある。そのため3月31日までに登録抹消すれば翌年度の自動車税は発生せず、また売却などの場合には3月31日までに名義変更がされていれば自動車税は来ない。

 しかし、売却などの際の名義変更が4月1日以降だと、旧所有者のところに自動車税の納税通知が郵送されるので、こういったケースは売却額に自動車税分を上乗せして旧所有者が支払うか、郵送後に新所有者に払ってもらうなどハッキリしておきたいところだ。

 自動車税の納税通知はゴールデンウィーク明けから郵送されはじめ、5月10日あたりには所有者に届くだろう。納付期限は5月31日までで、納付方法にはゆうちょ銀行を除く金融機関、コンビニでの現金払い、インターネットからのクレジットカード払いなどがある。

複数台を所有している人は、その金額もかなりのものになる。緊急事態宣言が発令されている現在、収入面から不安を抱えている人も多いだろう(terovesalainen.adobe.com)

■期限までの自動車税を納付しないとどうなる?

 最初に認識しておきたいのは「期限までに自動車税を納付しないと延滞金が発生する」ということである。具体的には

・納付期限から1カ月以内は年2.6%
・納付期限から1カ月を超えると年8.9%の日割り計算

となる。

 また、車検を受ける際には自動車税の納税証明の提示が必要になるので、納税していなければ車検が受けられないというも大きな制裁のひとつだ。

 次に期限までに自動車税を納付しないと催促状などが郵送されるのだが、その順番と度合いは

[1]期限から20日を過ぎると最初の催促状が届き、その中には銀行口座の差し押さえの説明がある。

[2]税務局への連絡なく納税しないと9月頃に給与や財産の差し押さえ通知が郵送される。

[3]それでも納税されない場合には10月頃に財産差し押さえの最終通告となる催告書が郵送される。

[4]納税されなければ銀行口座や給与から延滞金を含めた自動車税が差し押さえられる。口座の残高が足りなければ給与の最大4分の1が差し押さえられるという。

[5]自動車税を銀行口座や給与から差し押さえられなかった場合には、クルマが差し押さえられる。

 クルマを差し押さえられる際によく使われるのが「タイヤロック」と「ミラーズロック」だ。タイヤロックはバイクや自転車の盗難防止のためにタイヤに着ける鉄製のU字をクルマ用にさらに大きくしたもので、これを着けられたらクルマは動けない。

 しかし、ホイールとブレーキのクリアランスが小さいクルマだとタイヤロックは着けられないこともあるのか、ドアミラーやドアにビニールテープも使って警告書を着けるという安価かつ簡単なものとなるミラーズロックも登場した。

タイヤロックは各自治体によってデザインの異なったものが使用されているが、ホイールの脱着ができないようにロックがかけられる(SAYAN.adobe.com)

 この時点で納税を約束すればタイヤロックやミラーズロックは外してくれることが多いようだ。またタイヤロックやミラーズロックを外したり壊すと、駐車違反をした際の輪っかを破壊した時と同様に器物損壊的な罪になる。

 それでも納税されない場合はクルマが官公庁オークションのような競売に掛けられ、クルマを売って自動車税を納税することになる。

※編集部注:タイヤロックを装着した自動車等を隠ぺい、損壊等した場合は、地方税法第332条、同法374条及び同法460条(滞納処分に関する罪)、刑法第96条(封印破壊の罪)、同法第252条(横領の罪)で処罰される。

■新型コロナウイルス禍の影響などで期限まで自動車税が納税できない際にはどう動くべき?

 自動車税は減額こそ行われないようだが、時間的な対処として「分割払い」と「納税期限の猶予」というふたつの方法がある。

【A】分割払い
[1]クレジットカード払い
 これは自動車税をインターネットからのクレジットカード払いとし、支払い方法を分割とすることで実質的に分割にできる。

[2]税務署との交渉によるもの
 こちらは本来の期限に納税できない理由にもよるが、分割払いが認められることがある。

 ただ分割払いだと、[1]だとクレジットカードの手数料が掛かる場合がある、[2]だと延滞金が掛かってしまうので、そこで本来よりも余分な支払い、納税となる点は頭に入れる必要がある。

【B】納付期限の猶予を認めてもらう
 こちらは自動車税に限らず地方税全般において、申請と収入の減少(概ね20%以上)の証明などができれば、延滞金や担保なく1年間の納税猶予が認められる。

 特に今回の新型コロナウイルス禍による影響に対しては、2020年2月以降の任意の期間で1カ月以上収入が概ね20%以上減少している、「一時に納付し、または納入を行うことが困難」の双方に該当すれば納税の猶予が認められるという特例制度が始まっている。

※編集部注:東京都の場合、納税猶予の申請には[1]必要な書類:徴収猶予申請書[2]財産収支状況書(猶予を受けようとする金額が100万円以上の場合は、財産目録及び収支の明細書)[3]猶予事実があることを証する書類(例:収入が概ね20%以上減少している場合は、給与明細書や売上帳、預金通帳のコピーなど) が必要となる。


 何事もそうだが、自動車税の納税も放置すると大事になってしまうが、事情がある場合には相談すれば対処方法があるものである。

 今回の新型コロナウイルス禍は天災のようなものであるだけに、新型コロナウイルス禍により自動車税の納税が難しくなっている場合には早めに税務署に相談して対処方法を決め、被害、損害を最小限にすることを考えたい。

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