走りの良いハイブリッド!? スバルのe-BOXERの評判がいい理由

走りの良いハイブリッド!? スバルのe-BOXERの評判がいい理由

 スバルにはEE20というクリーンディーゼルエンジンが存在した。日本への導入も期待されたが、2020年になって消滅してしまった。

 そのクリーンディーゼルが消滅したのと密接に関係しているのが、スバルのオリジナルハイブリッドであるe-BOXERの存在だ。

 スバルは電動化という分野では後れを取っていたが、e-BOXERを機に電動に舵を切り、その代わりクリーンディーゼルの生産をやめたというわけだ。

 スバルオリジナルのハイブリッドであるe-BOXERはすこぶる評価が高い。どこがほかのメーカーのハイブリッドと違うのか? 魅力はどこにあるのかについて考察する。

文:松田秀士/写真:SUBARU

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スバルのハイブリッドへの取り組みの歴史

 まずe-BOXERについて見ていく前に、今や当たり前となってきたハイブリッドに対し、スバルはどのような取り組みをしてきたのかを見ていく。

 スバルのオリジナルハイブリッドが初めてお目見えしたのは、東京モーターショー2003で、B9スクランブラーというコンセプトカーにハイブリッドシステムを搭載。

東京モーターショー2003で公開されたB9スクランブラーは、2ドアオープンで、当時スバルに在籍していたアンドレアス・ザパティナス氏がデザイン
東京モーターショー2003で公開されたB9スクランブラーは、2ドアオープンで、当時スバルに在籍していたアンドレアス・ザパティナス氏がデザイン

 スバル初のハイブリッドシステムは、シーケンシャル・シリーズ・ハイブリッド・エレクトリック・ビークル(SSHEV)と命名されていた。名前のとおりシリーズハイブリッドで、モーターだけでは力が足りない場合にエンジンがアシストする、というユニークなものだった。

 次にお披露目されたのが、東京モーターショー2005で公開されたターボ・パラレル・ハイブリッド(TPH)と呼ばれるまったく新しいシステムで、B5-TPHというコンセプトカーに搭載されていた。

SSHEVから2年後の2005年に公開されたB5-TPH。ターボ・パラレル・ハイブリッドの市販に期待がかかっていたが、結局市販されず
SSHEVから2年後の2005年に公開されたB5-TPH。ターボ・パラレル・ハイブリッドの市販に期待がかかっていたが、結局市販されず

 システムはターボエンジンとトランスミッションの間にモーターを挟み込んだパラレルハイブリッドで、エンジンがミラーサイクル化されていたのが特筆だ。

 ミラーサイクル化することによりトルクは下がるが、それをターボで補うというのが、いかにもスバルらしい発想だと当時も言われていた。

 上記2つのシステムは市販されなかったが、スバル初の市販ハイブリッドカーとして2013年に発売されたのがXVハイブリッドだ。

 シンプルなシステムながら、スバルのアイデンティティであるAWDと組み合わせるなど、オリジナリティを存分に発揮していた。

2013年にスバル初の市販ハイブリッドカーとしてXVハイブリッドがデビュー。当時はハイブリッドらしくないハイブリッドと言われていた
2013年にスバル初の市販ハイブリッドカーとしてXVハイブリッドがデビュー。当時はハイブリッドらしくないハイブリッドと言われていた

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