今は軽自動車と並んでコンパクトカーの人気が高い。運転しやすいサイズで燃費も優れ、今は安全装備の水準も高まった。価格も以前より上昇して、ノーマルエンジンを搭載する売れ筋グレードが160~180万円に達するが、それ以上に安全装備や環境技術が充実した。
価格上昇には、消費増税も影響を与えている。2004年まで消費税を別途表示していた時代に160万円だったクルマも、総額表示で消費税率が10%であれば176万円になる。こういった事情を考慮すると、コンパクトカーは今でも割安だ。
そこで発売から5カ月を経過したフィットの人気を改めて考えてみたい。
文:渡辺陽一郎/写真:HONDA、平野学、池之平昌信
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新型フィットは売れているのか?
2020年6月におけるフィットの国内販売ランキングは、軽自動車/小型車/普通車をすべて合計した総合順位で7位だった。
1位は2017年(暦年)以来、国内販売のトップを独走するN-BOXだ。2位はライズ、3位はスペーシア、4位はヤリス、5位はルークス、6位はカローラシリーズと続いて、7位がフィットになる。
フィットは新型車の割に順位が低い印象も受けるが、6月には9000台以上を登録して販売は好調だ。
またコロナ禍の影響もあり、6月も国内販売台数は、昨年に比べて23%減少した。ホンダは28%のマイナスだ。その意味で6月の販売ランキング順位は、本来の人気を反映しているとは限らない。
フィットのパワーユニット、駆動方式比率
フィットの各バリエーションの販売構成比はどうだろうか。現時点(2020年7月)までの集計によると、フィットの国内登録台数の内、1.3Lのノーマルエンジンは31%で、1.5Lのe:HEV(ハイブリッド)は69%であった。
発売直後は28%:72%だったから、今はノーマルエンジンの比率が少し多い。発売直後にハイブリッドなどの高価格車が中心に売れて、その後にノーマルエンジンが増えるのは一般的な傾向だ。
駆動方式の比率は、現時点では2WD(前輪駆動)が85%で、4WDは15%になる。販売店では「4WDは納期が長い」と言うから、生産の遅れによって一時的に4WDの比率が下がっていることも考えられる。
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