ちょっとだけならOKが命取り 危険を誘発する何気ない行為

 2020年の夏も痛ましいニュースを幾度となく耳にした。子どもを車内に残したままにして、その結果子どもが亡くなるという最悪の結果になっている。ちょっとだけだから大丈夫だろう、という気持ちがそのような行為をさせているとしか思えない。

 クルマに関しては、ちょっとだけなら大丈夫、OKという気持ちが命取りになるケースは多々ある。確率は低くてもゼロでないならやるべきではない。

 普段何気なくやっていることが、重大な事故などを誘発する危険性のあるものについて見ていく。誰もがやりがちで、軽い気持ちや無意識にやっているからこそ怖いのだ。

文:永田恵一/写真:TOYOTA、池之平昌信、Adobe Stock、ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部

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車内に飲みかけのペットボトルを放置

 これはかなり昔から言われ続けているが、いまだに車内に飲みかけのペットボトルを放置したことが原因で車両火災になった、という事故は存在する。

 虫メガネで太陽光を集めて、1点に集中させることで紙などが燃える、という実験を小学校時代にやった人も多いだろうが、ペットボトル内の水分に直射日光が当たり、レンズ効果によって発火して、シートなどを焼いて車両火災になるのだ。

夏場はボンネットが強烈な暑さになるだけでなく、車内も高温になり、ペットボトルの水分はレンズ効果となるし、ボンベ類は破裂の危険性も高まる

 そのほかでは、お守りやマスコットをぶら下げるための吸盤も車両火災の一因になる。ただこちらは今ではほとんど見かけなくなっている。

 車内に放置と言えば、100円ライターが爆発ということもあるし、アウトドアブームということで、カセットボンベをトランクやラゲッジに入れっぱなしにしている人もいるのではないだろうか。すべての危険を排除するのが基本だ。

車内に放置したペットボトルが原因となる車両火災は以前よりは減っているがゼロになっているわけではない。油断は禁物(LRafael-stock.adobe.com)

靴底が濡れたまま運転

 クルマは雨の日に移動手段として使う時に非常に重宝する。屋根付きの車庫やガレージ保管している人でも、いったん外に出れば、靴底は濡れてしまう。

 衣服や体が濡れた場合はすぐさま拭き取るが、靴底までケアする人は少ない。しかし、靴底が濡れたまま運転することは、アクセル、ブレーキ操作のエラーを誘発する原因となる。 

雨の時は視界不良で運転しづらい。歩行者も傘をさしていてクルマの存在に気付かないこともある。そんな時にブレーキ操作エラーが発生すると危なすぎる

 これは革靴、スニーカー、パンプス、レーシングシューズなど靴の種類に関係ない。

 靴底は濡れていてもすぐに乾くからOK、という軽い気持ちは捨てたほうがいい。やっぱりエラーとして一番怖いのはブレーキだ。

 エラーを起こさないためには、フロアマットでしっかりと靴底の水分を拭って運転するようにしよう。

 その後はフロアマットを乾かすことをお忘れなく。ちょっと濡れだだけ、と思っていても放置するとカビやダニの温床になってしまう可能性もある。

靴の種類に関係なく靴底が濡れているとアクセル操作、ブレーキ操作にエラーが出やすくなる。フロアマットでしっかりと水分を拭って対処

ダッシュボードに物を置く

 ダッシュボードに書類やちょっとした荷物などを無造作に置いて運転している人を見かけることは珍しくない。忙しくクルマで走り回っている営業マンなら誰しも経験しているかもしれない。

 しかし、この何気ない行為はとても危ないのだ。

 例えばダッシュボードにA4サイズの白い紙などを置いた場合、それがフロントウィンドウに映って思いっきり視界の妨げになる。とにかく目障りで、よくこんなんで運転できるなというレベルだ。

淡色系のインテリアのクルマでもダッシュボードは黒系のものがほとんど。それは淡色系だとウィンドウに映りこんで視界の妨げとなるから

 慣れているから大丈夫、ちょっとの間だからOKという問題ではなく、十分な視界が確保できなければ事故を誘発する。またダッシュボードに物を置いているときに「衝突してしまったら」と考えたら、それだけでも怖い。

 タン革や白系のシートのクルマでも、ダッシュボードは黒などの濃色にしているのは、淡色だとウィンドウにダッシュボードが映りこんでしまうからだ。ダッシュボードに物を置かないというのは常識だ。

サングラスをかけたままトンネル走行

 クルマを運転する時にサングラスを愛用している人は多い。直射日光を和らげてくれるので、ストレスなく運転できるのがメリットだ。反射光をカットしてくれる偏光サングラスはドライバーからも人気が高い。

 日本は一般道、高速道路ともトンネルが多く、いちいち外すのが面倒ということもありサングラスをかけたままで走行することは日常茶飯事となっている。

高速道路、自動車専用道などのトンネルは証明により明るくなっているものが多い。このレベルなら淡色系のレンズなら問題なく走行できる

 レンズの色の薄い偏光サングラスの場合、明るい高速道路のトンネルなら外さずにそのまま運転できるものも数多く市販されている。

 しかし、レンズが濃色の場合は、偏光サングラスと言えどもトンネル内では暗くなることもあるので完璧とは言えない。

 サングラスには光の透過率というものがあり、ドライビングに適しているのは20~30%のものだと言われている。

 それ以下の濃色レンズのサングラスをかけたまま、ちょっと暗くなるだけだから大丈夫と運転していると、無灯火で走っているクルマ、二輪車などに気付かず事故を起こしてしまうことにもなりかねない。

このレベルの明るさのトンネルだと淡色系でも厳しいかも。濃色系のレンズの場合だとライトなどの光以外何も見えなくなる可能性もある

まとめ

 ちょっとだけ運転中にスマホを操作する、車載テレビを見る、食事する、なども事故などを誘発する要因となる。運転中に運転以外のことをすると、絶対に運転がおろそかになる。

 ちょっとだけだからOK、大丈夫というものの最悪のケースが飲酒だろう。

 クルマを運転するうえで、ちょっとだけだからOK、大丈夫、という甘い考えが命取りになることは山のようにある、ということを認識しておきたい。

スマホ、カーナビもちょっとだけと操作してしまいがちだが、操作中は確実に注意力が低下して危険な状態にある

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