2020年9月16日の発足から1ヶ月が過ぎた菅内閣。その菅内閣の目玉の一つに数えられるのが「デジタル庁の設立」だ。
コロナ禍でデジタル化の進みの悪さが浮き彫りになり、これじゃアカンということで設立される見通しなんだというが、クルマ界にも「CASE」という言葉に代表されるようにデジタル化の波が押し寄せている。
クルマは乗る・走るだけのものではないのだ! …と言いつつも、「なんか凄そうだけど何が凄いの? 何ができるの?」と今一つ分かりかねるのも事実。
本企画ではクルマを取り巻く最新技術とトレンドをご紹介する。
【画像ギャラリー】クルマと会話? なにそれおいしいの?? クルマ界を取り巻く最新技術をギャラリーでクイックチェック!!!
※本稿は2020年9月のものです
文/大音安弘、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2020年10月26日号
■情報・サービス。車外とつながるコネクテッドカー
最近のクルマ界の出来事のなかで、クルマのデジタル新時代の到来を強く感じさせたのは、トヨタが推進を表明したコネクテッドカーだろう。
すでにカローラやヤリスなどには搭載ずみだ。コネクテッド(つながった)カーとは車載通信機を搭載し、常時、通信が可能な車両のことをいう。
で、なにができるのか? 機能としては、インターネット検索や地図更新などが可能なナビゲーション、配信ニュースやお天気情報を表示するインフォメーション機能、車内Wi-Fiなどがその代表的な要素といえる。
また近年、欧州などで義務化され、日本でも搭載車が増えつつある自動緊急通報システムもコネクテッドカーの機能のひとつ。
今後、メンテナンスサービスや運転支援技術など、さまざまな活用が期待されている。またCar Playなどのスマートフォンと車載機の連携機能も、身近なコネクテッド機能だ。
最近、注目のデジタル機能といえば「対話型インフォテイメントシステム」。
それ、何? と思う方もいるだろうが、代表例が「ハイ! メルセデス」で起動するベンツの「MBUX」だ。
これまでも音声操作可能な車載機能はあったが、定型句や地名など認識できる言葉が限定されていた。
ところが、対話式の音声認識では、「目的地の天気は?」「駐車場を探して?」「ちょっと寒い」などと語りかけるだけで、最適な回答や操作を行ってくれる。
これは物凄いデジタル技術の進化! 未完成な部分もあるが、クラウドサーバーによるサポートや学習機能、AIの活用などで、日々進化を遂げている。
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