■決算セールで買いたいメーカー別狙い目車は?
トヨタの場合は、“下取り査定額一律(どんなクルマでも)10万円アップ”などが期間限定でセールスマンに指示され、今期もこれで値引きの底上げを行ってくることになりそうだ。
狙い目の最右翼はアルファード。納期が短いうえに高収益車種であるためで、値引き総額では40万円ぐらいが常態化してもおかしくないだろう。
そのほかはノア/ヴォクシー/エスクァイア、カローラシリーズ、ルーミーあたりも狙い目となる。
日産は、セレナ、ノート、軽自動車(デイズ、ルークス)の販売促進が強化される。というより、この3車しか量販が期待できるモデルがないのだ。
ただし、ノートは新型になったばかりなので値引き拡大はできない。セレナと軽自動車をいつにも増して値引き拡大してくるだろう。
また、日産は特別低金利ローンの設定などのほか、年度末セール後半には、在庫車一掃セールも展開するのがお約束。リーフの値引き特価在庫車も目立ってくることになりそうだ。
ホンダは一部車種で1.9%や2.5%の特別低金利ローンを設定していて、終了時期未定としているが(1月中旬現在)、年度末セール期間いっぱいは続きそうである。新社会人向けに支払い開始が6月となるローンも用意されている。
2020年度締めでも年間販売ナンバー1を狙うN-BOXは改良後初の増販期でもあるので狙い目。そのほか、フィット、フリード、ステップワゴンは他メーカーのライバル車も多いので値引き拡大が積極的に行われるだろう。
マツダはすでに広く世間で“値引きに消極的”というのが定着しており、事実その傾向が強いので、車両本体値引きよりは、下取り査定額の上乗せや用品からの値引きに軸をおいて商談を進めるのが得策。
値引き総額ではミニバンニーズも意識しているCX-8はかなり拡大するので狙い目。そのほかのSUV系も競争が激しいので条件拡大が期待できる。
スバルは、通年で汎用でのカーナビパックを割安で提供しているので、用品値引きに注目してもらいたい。逆に下取りは苦手なようなので、買い取り専業店への売却も検討したい。マツダと異なり値引き全体について積極的な姿勢を見せる。
フォレスター、XV、インプレッサあたりが値引き拡大も含め狙い目である。
三菱は、終了期間未定だが、デリカD:5とアウトランダーPHEVに2.4%特別低金利を通年レベルで設定中。
さらに2020年末から3月末日まででeKシリーズオーナーに特化して、愛車を下取りに入れると5万円のオプションプレゼントを用意するディーラーがあった。軽自動車とアウトランダー、デリカD:5が狙い目といえるだろう。
ダイハツは2020年12月より、一部軽自動車を対象に1.5%特別低金利残価設定ローンを設定し、これを3月末日まで実施する。
初売りとなる“大初夢フェア”では、カーナビプレゼントを実施していたので、年度末セールもこれに近いキャンペーンが設定されるだろう。
スズキと激しく販売競争している軽自動車は全般が狙い目で、特にタント、ムーヴキャンバス、ムーヴは好条件が期待できそうである。登録車ではトールとロッキーは、同車でトヨタ版のルーミーとライズも活発に動くので狙い目である。
スズキは年明け1月3日より、ジムニー系を除くすべての新車及び中古車を対象に、1.9%特別低金利残価設定ローンを3月31日まで展開している。
新車だけでなく、中古車も対象なので、試乗車などで少し使ったりした、“認定中古車”も対象になるのが魅力。
ルーミーの値引きが拡大しているので、ソリオもそれに流される形で値引き拡大が早まりそうだ。スイフトもライバルが多いので好条件が期待できる。
レクサスは基本的に受注生産で販売しているため、すでに年度内の登録と納車が間に合わない。そして、車両本体価格からの値引きはゼロが大原則。そのぶん、下取り査定額をかなり上積みしてきたりするので、そこにフォーカスして商談を進めよう。
(TEXT/小林敦志)
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