アルファードが月間販売新記録達成! その影でヴェルファイアは1グレードに集約へ

アルファードが月間販売新記録達成! 人気の秘密は資産価値の高さ!? その影でヴェルファイアは特別仕様車だけに

 アルファードが快進撃を続けている! 300万円以上もする大型の高級ミニバンがここまで売れるとは驚天動地! まさにとどまるところを知らないとはこのことだ。

 2020年9月、2015年1月の現行アルファードの発売以来、2020年9月に1万436台と、初めて1万台を突破。その後、12月の7962台を除き、10月1万93台、11月1万109台、そして2021年1月1万11台、2月1万107台と1万台のレベルを維持し、ついに2021年3月には1万3986台を記録!

 この月間販売台数1万3986台は過去最高の台数で、2020年の年間販売台数、9万748台も年間最多販売となった。

 そんななか、アルファードが一部改良を受けるとともに、ヴェルファイアが特別仕様車のゴールデンアイズIIの1グレードに集約されることになった。発表は2021年4月28日、発売は5月10日。

 そこで改めて、アルファードがここまで売れている理由を探るとともに、今アルファードを買うならどのグレードを選べばいいのか、人気・不人気グレードを徹底調査。最新のアルファード事情を渡辺陽一郎氏が解説する。

文/渡辺陽一郎
写真/ベストカー編集部 ベストカーweb編集部

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2021年4月28日に発表、5月10日に発売されるアルファード、ヴェルファイアの一部改良の内容

2021年4月28日に一部改良が発表されたアルファード。写真はアルファードの特別仕様車S”タイプゴールドII”

 まずは4月28日に発表され、5月10日に発売されるアルファードとヴェルファイアの一部改良の内容からお伝えしよう。

 今回の一部改良ではグレード体系の変更および価格改定が行われたのが見逃せない。アルファードは人気グレードに集約され、ガソリン車のG(サイドリフトアップチルトシート装着車含む)、ハイブリッド車のG、SR、Sが廃止された。

 一方、ヴェルファイアは特別仕様車のゴールデンアイズIIの1グレードに集約された。

 装備、オプション面ではこれまでオプション扱いだったデュアルパワースライドドアやアクセサリーコンセントが全グレード標準装備となったほか、アイドリングストップ機能やおくだけ充電といったオプションを廃止。

 またエグゼクティブラウンジについては新たに助手席手動式可倒ヘッドレストを設定し、さらにスライドドア開閉スイッチをセンターコンソールに追加。より装備を充実させ、快適性を高めている。

 価格についてはオプション装備の標準化により、一部グレードの価格がアップした。

・HV車/G“Fパッケージ”、SR“Cパッケージ”、X(7人乗り/8人乗り)=6万6000円アップ
・HV車の特別仕様車S“タイプゴールドII”=Sタイプゴールドから4万8000円アップ
・ガソリン車、GF(FF/4WD)、SC(FF/4WD)、S“Cパッケージ”(FF、4WD)=1万7600円アップ
・ガソリン車、S(FF/4WD、7人乗り、8人乗り)、X(FF/4WD)=7万7000円アップ

 ボディカラーも変更され、ラグジュアリーホワイトパールクリスタルシャインとスティールブロンドメタリックの2色が廃止。

 グラファイトメタリック、ダークレッドマイカメタリック(エアロタイプ専用色)、ブラック、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン(エアロタイプ専用色、メーカーオプション)、ホワイトパールクリスタルシャイン(メーカーオプション)の合計5色となった。

■アルファード/ヴェルファイアの主な一部改良の内容
・オートライトの仕様変更および全車標準装備化
・事故自動緊急装置にC-BOXと呼ばれるSOSボタンを設置し、緊急時にコールセンターへ通報できるように改良
・ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドアを全車標準装備(ガソリン車のX、Sに標準装備)
・エグゼクティブラウンジ/エグゼクティブラウンジSのスライドドア開閉スイッチをセンターコンソールに追加
・エグゼクティブラウンジ/エグゼクティブラウンジS以外でオプション設定となっていたアクセサリーコンセントを標準装備。HV車ではエグゼクティブラウンジ/エグゼクティブラウンジS以外に3個、ガソリン車のエグゼクティブラウンジ/エグゼクティブラウンジS以外では1個または2個のアクセサリーコンセントを標準装備
・エグゼクティブラウンジ、エグゼクティブラウンジSに後席からの視界を広げる可倒式助手席ヘッドレストを採用
・全グレードでアイドリングストップ機能およびおくだけ充電のオプション廃止
・アルファードに特別仕様車のS“タイプゴールドII”を設定。内装がS“タイプゴールド”のスパッタリング加飾がシルバーからゴールドに変更、木目調パネルがメタルウッドからサンバーストゴールドウッドに変更
・ヴェルファイアに特別仕様車“ゴールデンアイズII”を設定し、1グレードに集約

1万3986台で2021年3月に月間最多販売を達成!

2015年1月の発売以来、6年が経過したものの、驚異的な販売を続けている


■2020年1~11月・アルファード/ヴェルファイアの新車販売台数
※順位は新車販売の総合順位、カッコ内は対前年同月比
・1月/アルファード:12位、5147台(87.1%)。ヴェルファイア:30位、2001台(55.3%)
・2月/アルファード:14位、5241台(92.7%)。ヴェルファイア:39位、1717台(47.2%)
・3月/アルファード:14位、7885台(103.8%)。ヴェルファイア:35位、2719台(58.8%)
・4月/アルファード:6位、5739台(98.6%)。ヴェルファイア:24位、1690台(54.6%)
・5月/アルファード:5位、5750台(110.6%)。ヴェルファイア:23位、1378台(48.6%)
・6月/アルファード:5位、6835台(134.3%)。ヴェルファイア:36位、1192台(40.4%)
・7月/アルファード:6位、8448台(135.6%)。ヴェルファイア:38位、1289台(38.4%)
・8月/アルファード:5位、7103台(153.5%)。ヴェルファイア:36位、1226台(59.4%)
・9月/アルファード:4位、1万436台(160.0%)。ヴェルファイア:40位、1273台(36.6%)
・10月/アルファード:5位、1万93台(196.7%)。ヴェルファイア:38位、1261台(56.8%)
・11月/アルファード:3位、1万109台(175.9%)。ヴェルファイア:41位、1241台(50.1%)
・12月/アルファード:5位、7962台(153.6%)。ヴェルファイア:43位、1017台(44.5%)

■2021年1~3月・アルファード/ヴェルファイアの新車販売台数
※順位は新車販売の総合順位、カッコ内は対前年同月比
・1月/アルファード:3位、1万11台(194.5%)。ヴェルファイア:47位、1017台(44.5%)
・2月/アルファード:1万107台(192.8%)。ヴェルファイア:42位、994台(49.7%)
・3月/アルファード:1万3986台(177.4%)。ヴェルファイア:49位、1183台(118.3%)

 トヨタのLサイズミニバン、アルファードの売れ行きが絶好調だ。2021年3月には1万3986台を登録した。今までの登録台数は、1年でクルマが最も多く売られる3月でも4000~8000台で推移してきた。1万3986台は突出して多く、アルファードの月販台数新記録を達成した。

 また2021年3月の小型/普通車販売台数ランキングは、1位:ヤリス(2万8466台)、2位:ルーミー(1万6504台)、3位:アルファード(1万3986台)と続いた。

 この内、ヤリスについては、ヤリス/GRヤリス/ヤリスクロスを合計した台数だ。

 そこで2021年3月の販売台数を別々に算出すると、ヤリスは1万4330台、ヤリスクロスは1万2890台であった。

 つまり小型/普通車の実質的な1位はルーミーで、2位はヤリス、3位は僅差でアルファードだ。小型/普通車の販売トップ3車はほぼ横並びで、すべてトヨタ車で占められた。

 そしてルーミーの売れ筋価格帯は170万~190万円、ヤリスはハイブリッドもあるから170万~230万円だが、アルファードは400万~550万円に達する。価格はルーミーやヤリスの2倍かそれ以上なのに、ほぼ同等の台数が売られている。

 アルファードの販売台数を振り返ると、2020年3月は7885台で、販売台数順位はフィット、プリウス、ヴォクシーなどを下まわり中堅水準だった。

 それが2020年5月になると、トヨタの全店が全車を販売する体制に移行して、アルファードを扱う系列も、従来のトヨペット店(全国に約900店舗)から全店(4600店舗)に増えた。

 従来はアルファードやヴェルファイアを販売しなかったトヨタ店やカローラ店、さらにヴェルファイアを専門に売ってきたネッツ店でもアルファードに乗り替えるユーザーが出始めて、登録台数を急増させた。

 その一方で姉妹車のヴェルファイアの販売台数は大幅に落ち込んだ。2020年6月以降の登録台数は、前年の30~50%に留まる。2021年3月の登録台数は、アルファードが前述の1万3986台だったのに対して、ヴェルファイアは1794台だ。ヴェルファイアはアルファードの13%しか売れていない。

 ちなみに2015年にアルファード&ヴェルファイアが現行型へフルモデルチェンジした時は、アルファードよりもヴェルファイアの登録台数が多かった。当時の販売店舗数は、アルファードを扱うトヨペット店は今よりも多い1000ヵ所だったが、ヴェルファイアのネッツ店は1500ヵ所で、販売網でも有利になったからだ。

 ところが2017年のマイナーチェンジで販売順位が変わった。アルファードが仮面のようなフロントグリルにメッキを散りばめて、存在感を強めたからだ。2018年の登録台数は、アルファードが1ヵ月平均で4900台になり、3600台のヴェルファイアを抜いた。

 この後、全店が全車を扱う販売体制に変わったから、アルファードとヴェルファイアの販売格差が一層広がり、登録台数に10倍前後の差が生じた。

 そのために2021年4月28日に実施された改良以降のヴェルファイアは、特別仕様車として用意されるゴールデンアイズIIだけのラインナップとした。

 ゴールデンアイズIIの価格はガソリンの2WD、7人乗りが424万円、4WD、7人乗りが449万5000円、ハイブリッド、7人乗りが508万8400円。

 エグゼクティブラウンジなどのグレードは廃止され、これらを欲しいユーザーはアルファードを選ぶ。ヴェルファイアは約10%の販売規模に合わせて、選択肢を縮小するわけだ。

2021年4月28日に発表され、5月10日発売されるヴェルファイアの特別仕様車”ゴールデンアイズII”。このグレードだけのラインナップとなる

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