オリンピックが無事に終了した後、パラリンピックが8月24日から始まりました。オリンピック・パラリンピックを盛り上げるために導入された、フルカラー特別仕様のナンバープレートを付けたクルマを見る機会も増えました。
軽自動車でも登録車同様の白地のナンバープレートがつけられるオリパラ特別仕様ナンバーの交付締め切りは、2021年9月30日までと迫ってきています。
そこで気になるのは、これを機会に軽自動車の黄色いナンバープレートは白くならないのか、ということです。今回の軽の白ナンバープレート配布でなにか問題はなかったのか?
軽の白ナンバープレートに交換する弊害や壁はどのようなものがあるのか? また白ナンバーに変える機会は、軽自動車撤廃の布石にならないのかなど、国土交通省に聞いてみました。
文/柳川洋
写真/ベストカーweb編集部、国土交通省
【画像ギャラリー】交付期限9月末まで!! オリンピック・パラリンピック限定の特別仕様ナンバープレートをみる
■「軽のナンバーは黄色」という常識を覆したオリパラ特別ナンバーは軽自動車ユーザーから大人気!
2017年10月10日から交付が始まった東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート。実はオリンピックが終わりパラリンピックが始まった今でもまだ交付を受けることができる。新車登録時に希望して取り付けるだけでなく、既存のクルマのナンバープレートを変更して取り付けることも可能。
地域によって異なるが、自家用登録自動車で7300円~9500円、軽自動車で7330円~9500円の交付手数料に加え、1000円以上の寄付金を払うとフルカラーの図柄とオリンピック・パラリンピックエンブレム入りナンバープレートが、寄付しないとモノトーンのオリンピック・パラリンピックエンブレムだけが付いたナンバープレートが交付される。
ここで注目したいのは、寄付金ありでもなしでも、通常黄色の軽自動車のナンバープレートが、自家用登録自動車(いわゆる普通自動車)と同じデザインであるということだ。「軽自動車=黄色のナンバー」というこれまでの常識が覆されることになった。
図柄がないエンブレム付き軽自動車向けナンバープレートだと、白地に緑字で普通自動車の通常のナンバープレートとぱっと見ほぼ区別がつかない。やや古いデータだが、昨年2月末時点ではこの普通自動車と区別のつかないものを選んだ軽自動車ユーザーの割合は92%を超える。
逆に言うと寄付して図柄入りにした軽自動車ユーザーは全体の8%に満たない。それだけ軽自動車の「白ナンバー化」のニーズが強いということが分かる。
国土交通省によると、2021年7月末時点でのオリパラ特別仕様ナンバープレートの申し込み枚数は276万4990枚。なんとそのうちの255万3258枚、率にして92.3%が軽自動車向けのナンバープレートだという。圧倒的な人気だ。
登録自動車向けの12倍もの枚数が、軽自動車ユーザーから申し込まれたことになる。軽自動車保有台数は約3100万台なので、およそ12台に1台の軽自動車がオリパラ特別仕様ナンバーをつけていることになる。
国土交通省ではなぜこれほど圧倒的に軽自動車ユーザーからオリパラ特別仕様ナンバープレートが人気だったのか、理由を調べる正式な調査は現時点では行っていないとしながらも、やはり「普通自動車と同じ色のナンバーを付けたい」という軽自動車ユーザーからの強いニーズがあったと聞いている、ということだった。やっぱり「黄色のナンバーはダサい」と思っていた軽ユーザーは多くいたということになる。
コメント
コメントの使い方