高速道路のガソリンスタンドはなぜ高い? その理由とガソリン価格最安県

最安&最高値はどこの県? ガソリン価格を左右する要素

2000年代前半は全国平均のレギュラー価格が1L/100円台で推移していた時期も。セルフか否かも店頭価格を左右する要素だ

 では、一般道におけるガソリン価格はどのように決まっているのか? ガソリンの卸値や税金は変わらないため、最終的なガソリン価格が決まる要素としては、以下の5つがあげられる。

・土地代(オーナーが所有する土地なのか、賃料が掛かる土地なのか)

・製油所からの輸送代(製油所が近いと安く、遠ければその分かさむ)

・立地(都市部なのか郊外、幹線道路沿いなのか)

・まわりとの競争や消費量(周りに競合相手が多ければ価格は下げざる負えないことが多く、逆に消費が少なければ利益確保もあり上げざるを得ないケースもあるだろう)

・人件費(フルサービスかセルフサービスか)

 こうした要素を頭に置きながら、10月15日(月)の都道府県別レギュラー平均価格を見ていこう。全国で最も平均価格が安い県、高い県の間には、1Lで10円以上の開きがある。

■レギュラーガソリン価格が安い県 ベスト3
1位 埼玉県 155円
2位 千葉県 155.8円
3位 茨城県 155.9円

 この三県は埼玉県と製油所の距離は微妙だが、もともと車の利用が多いのでガソリン価格が下げやすい、千葉県と茨城県は製油所が近いところが多く、土地代も郊外なら比較的安そうといった、ガソリン価格が下がる要素が多い。

 一方で、ガソリンが高い県は九州地方に集中している。

■レギュラーガソリン価格が高い県 ベスト3
1位 長崎県  167.5円
2位 鹿児島県 165.9円
3位 大分県  165円

 九州のガソリン平均価格が高い理由としては、離島への輸送費や過疎地域でのガソリンスタンドの維持のため価格を上げざるを得ないこともあるのだろう。

今後ガソリン価格はどうなる?

【図表】ガソリン小売価格(全国平均)の推移。目下7週連続値上がり中だ。データ出典:資源エネルギー庁「給油所小売価格調査」より

 冒頭に書いたどおり、ガソリン価格は世の中の情勢によって決まる部分が大きいため、現時点では断言しづらいというのが本音だ。

 しかし、基準としてニューヨーク原油先物の取引相場がある。これを見ると2018年11月から2019年6月まで1バレル=約159Lあたり68ドル台で安定している。このため、しばらくは円高にならない限り、ガソリン価格も現状維持となるのではないだろうか。

 高値安定なのは利用者としては辛いが、逆に考えるとレギュラーガソリンの平均価格が180円を超えることも考えにくい。

 というのも、あまりにガソリン価格が高くなると、車の利用自体が減ったり、ガソリンに見切りをつけてEVなどの代替エネルギー車への乗り換えも増え、ガソリンが売れなくなる。結局それでは石油関係の人が困ってしまうからだ。

 また、ガソリンは生活必需品でもあるので、あまりに高くなれば政府への突き上げも起き、何らかの対策を取らざるを得ないという可能性もある。

◆  ◆  ◆

 2019年10月に消費税が10%に増税されることが確定的となった。増税政策自体の評価はさておき、ガソリン税に対する二重課税にはまったく根拠がなく正当性が乏しい。消費増税を強行するなら、この二重課税問題だけでも解消すべきだ。

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