■バッテリーを長持ちさせるコツ、メンテナンスについて
バッテリーは同じサイズなら容量の大きいモノの方が、始動性能などにも余裕があり、結果として長持ちすることが多い。少しの差額で容量アップできるなら、交換時にはワンランク容量の大きなモノを選ぶのもいい。
バッテリーの上面に各セルのプラグ(栓)がネジ込まれているバッテリーは、新品を使用する時にそこからバッテリー液を注いで充電し使用するタイプ(最近は注入&充電済みのモノがほとんどだが)で、使用していくうちにバッテリーの化学反応でバッテリー液(希硫酸)の水分が分解され、水素ガスとなって放出されて減っていく。
そのためバッテリーのケースは半透明になっていて、バッテリー液の液面がどこまであるか分かるようになっている。一定のレベルに入っているように保つのと、充電量が十分かバッテリー液の比重から確認するのが通常のメンテナンスだ。
最近はバッテリーの上面に液量と充電量が十分か確認できるインジケーターを備えているバッテリーも多い。補水不要タイプなら、これを見るだけでバッテリーの寿命が判断できる。
補水タイプのバッテリーは、補水するとバッテリー液の濃度は下がって充電量も低下する。そのため、バッテリー液のレベルをチェックして補水したら、バッテリー充電器で補充電してやる。
豪華なカーオーディオを利用していたり、アイドリングで冷房をガンガン使うようなユーザーは、バッテリーを時々補充電してやったほうが、バッテリーが長持ちする。
走行中は電装品の使用に応じて発電するので、足りない場合でも、負荷の少ない状態で走らせても充電できる量は限られるし、そのために走り回るのはガソリンの無駄遣いになるからだ。
バッテリーは、鉛板と希硫酸のバッテリー液による反応を繰り返すと、鉛板の表面に硫酸鉛が結晶化するサルフェーションという現象が起こる。これが増えてくると鉛板の表面を覆うようになって、バッテリー液と鉛板が直接触れる面積が狭くなっていくと、充電量が不足して、ますますサルフェーションが進んでいくことになってしまうのだ。
■寿命は昔2年、今は最大5〜8年だがますます重要な存在に
昔は鉛酸バッテリーは2年ほどが寿命と言われてきたが、近年は前述したサルフェーションをできるだけ防ぐ技術も登場している。バッテリー自体にサルフェーションを防ぐ工夫がされているものと、補充電によりサルフェーションを分解する機能がある充電器がある。
充電によるサルフェーションの解消は、パルス充電と呼ばれる方法で、直流電流ながら微弱な高周波を加えることでサルフェーションを軽減し、繰り返し使うことで除去できる。
これを使うと、鉛板やセパレータなどの内部が機械的に壊れない限り、バッテリーを使い続けることができて、5年~8年くらい使えるモノがザラだ。
バッテリー上がりになってしまうと、スマートキーのクルマはドアもボンネットも開けられずお手上げだけに、早め早めのメンテナンスやバッテリー交換が立ち往生を防ぐことになる。自分のクルマに使われているバッテリーを調べてその特性を理解して、早めの対策を施してやろう。
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