【C-HR、86、CX-3…】 鳴り物入りで登場したけど、最近冴えないクルマたち

■販売力がもう少し欲しい|三菱 エクリプスクロス

価格帯:253万9080~340万3080円。1.5Lガソリンターボ(FF/4WD)、2.2Lディーゼルターボ(4WD)

 エクリプスクロスは2018年に発売され、2019年1~6月の登録台数は、1カ月平均で約770台であった。共通のプラットフォームを使うアウトランダーが1カ月平均で620台、RVRも84台登録されており、売れ行きがSUV同士で分散された事情もある。

 また三菱の店舗数は今では600箇所弱まで減っており、スバルの次に少ない。トヨタの4900店舗に比べると12%だ。エクリプスクロスの商品力は相応に高いが、販売ネットワークが乏しいこともあって売れ行きも伸び悩んでいる。

 今はSUVが人気のカテゴリーになっているので、三菱はもう少しSUVメーカーとしてのイメージアップを図りたい。そうすればデリカD:5なども含めて、三菱車全般の売れ行きが好転するだろう。

■スポーツカーの典型的な例|トヨタ 86

価格帯:262万3320~496万8000円。2L自然吸気(FR)

 昔からスポーツカーは、人気動向が熱しやすく冷めやすかった。クルマ好きが購入するカテゴリーの代表だから「欲しい!」と思えば即座に買う。売れ行きが一気に伸びて、その後は大幅に下がるのだ。

 この傾向は前述のC-HRにも見られるが、スポーツカーはさらにハッキリしている。

 最近はスポーツカーの車種数が減ったが、例えば86は、2012年に発売された直後の半年間ほどは、1カ月に3000台前後を登録していた。当時のヴェルファイアなどと同等だ。

 2012年頃は、スポーツカーの市場はすでに縮小してされ、3代目の先代ロードスターは1カ月平均の登録台数が70~100台だった。これに比べると86の売れ行きは驚異的であった。

 姉妹車のBRZは500台前後だから86の17%だったが、一概に低調ともいえない。86はトヨタ系販売店の全店が扱うから、全国の販売網は4900店舗に達したが、スバルは全国で500店舗以下だ。販売網は10%だから、登録台数が86の17%なら、1店舗当たりの平均登録台数はBRZのほうが多かった。

 86の売れ行きは、熱しやすく冷めやすいスポーツカーの典型で、2013年には800~1000台前後に下がった。BRZは300台前後だから、依然として1店舗当たりの登録台数は86を上まわった。

 そして2019年の86は400~500台、BRZは100~150台だ。登録台数は少ないが、下げ止まりの状態になり、発売から7年以上を経過しながら堅実に売れている。

 トヨタの販売店では「発売当初に比べると新規のお客様は減ったが、86を何台も乗り替える方が多い」という。こういったユーザーは点検も確実に行ってパーツを装着することも多いため、登録台数が減っても販売店のメリットは多い。86はまだスポーツカーとしては成功した部類に入るだろう。

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