ドライブレコーダーもサブスクの時代! 万が一の時はコールセンターが助けてくれるパイオニアの新製品!

 9月30日に発表された市販初となる緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー、パイオニアの「ドライブレコーダー+(プラス)」が11月19日の13時から同社のECサイトで販売を開始した。

 すでにクラウドファンディングでも速攻で目標金額を大幅に超えて達成したこの商品、従来までのドラレコとは何が違うのか、またどんなメリットがあるのかを改めて解説する。

文/高山正寛、写真/パイオニア

【画像ギャラリー】まさに先駆者《パイオニア》! 市販初となる緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー登場!


■カロッツェリアではない「パイオニア」だ

市販初となる緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー「ドライブレコーダー+(プラス)」はカロッツェリアブランドではなくパイオニアからの発売となる

 9月30日にオンラインで開催された発表会を見ていて多くの人が疑問に思ったのが「カロッツェリアではない?」という点だった。

 現在のドラレコ市場は今更説明の必要も無いほど好調、過去にも書いたように性能の底上げも手伝って差別化が難しくなってきているのも現実だ。言い換えると「どれを買ったら良いか」は従来以上に悩みの種にもなっている。

 パイオニアのカーAVブランドである「カロッツェリア」も従来からドラレコを市場に送り出しており、現在では高画質かつ高機能な商品が高く評価されている。

 一方で今回の商品はパイオニアブランドだ。一瞬「何が違うんだ」と思うかも知れないが、ここには単純にブランドだけでなく、同社が持つ技術の活用方法などに違いがあると考えている。

■業務用のノウハウを投入

ドライブレコーダー+(プラス)。(写真は2カメラセット)

 カロッツェリアブランドは前述したように他社と同様のトレンドを追いかけている。昨今では同社のカーナビ連携機能を搭載した商品なども積極的に展開している。見え方としては「ナビ連携のスタンドアロン型」商品が増えてきている。

 一方でパイオニアブランドのドラレコの場合、そのバックボーンが法人向けビジネスにある。実は同社は業務用のカーソリューションのひとつとしてすでに通信型ドライブレコーダーを送り出している。

 今回の商品に組み込まれている新機能なども元々業務用で培われてきた技術なども含め、実は長い時間実績を積み重ねてきたもの。急に市場に向けて出してきたのとはレベルが違うのである。

 通信で繋がるということ自体がカロッツェリアのスタンドアロン型とは大きく立ち位置が異なる「オンライン型」となっているわけだ。

■深刻な現在の社会環境を考慮

ドライブレコーダー+(プラス)。(写真は1カメラセット)

 発表会でも触れてられていたが、昨今大きな社会問題となっている「あおり運転」。パイオニアの調査でもドライバーの39%が不安を感じているという。

 ただスタンドアロン型ではあおられた場合、警察に連絡するもの運転中の場合、難しいケースもある。また心理的にも追い込まれている場合、なかなか冷静な対応は出来ないだろう。

 そこでこの通信型ドライブレコーダーの出番である。紹介が遅れたが、今回の新商品は基本2モデル。1カメラモデルの「TMX-DM04-CS」と前後2カメラモデルの「TMX-DM04-CS-FRC」となる。

■3つの「つながる」はドライバーへの安心を担保する

ドライブレコーダーから送信されたデータは一旦ヘルプネットに通報される

 通信機能を搭載することで何が出来るのか?

 パイオニアは「3つのつながる」をアピールしているが、何と言ってもまずは「緊急通報機能」だろう。万が一トラブルが発生した場合、自動または手動で「ヘルプネット」のコールセンターに通報される。

 補足だがヘルプネットは2000年からサービスを行っている非常時における緊急通報サービスだ。元々官民連携で作られたインフラ(企業)でもあるが、トヨタを筆頭に多くの自動車メーカーごとに名称は異なっても、基本サービスは同じで対応車種は2019年10月の段階で200万台に到達している。

 そもそもドラレコは万が一の事故が起きた際の証拠保全のために活用がメインだったが、あおり運転の場合は事前のトラブル対応が求められる。

 一例だが、ドライバーが実際、あおり運転を受けていると感じた場合、手動(ボタンを押す)ことでヘルプネットに接続される。ユーザー情報は登録されているので、自分の細かな情報を伝える必要もない。もちろんあおられていたら、それらの情報を冷静に伝えることもままならないだろう。

 また事故やドライバー本人の体調が急変した場合、故障や車両のトラブルも同様、コールセンター側と通話することで状況によって警察、消防(救急車など)、そして連携するJAFロードサービスへの連絡を行ってくれるので何よりも“迅速な対応”が期待できるわけだ。

 また気になる「通話料」も後述する料金に含まれているので安心だ。

■家族にも安否を連絡

通報はあらかじめ登録しておいた連絡先にも送信される

 2つめの「見守り機能」はコールセンターに緊急通報した際、予め登録しておいたメルアドやLINEに連絡してくれるサービスだ。要は家族もリアルタイムで事故等が把握できるので、本人が動揺していても、家族と連絡が取れることで(精神的な)サポートも受けられる。

■AIが事故防止をサポートする

AIを活用した事故防止機能も搭載される。まさに至れり尽くせりだ

 そして3つめがAIを活用した事故防止機能である。冒頭に述べたようにパイオニアはこれまでも通信やクラウドの領域で多くのノウハウを有している。

 「インテリジェント・パイロット」と呼ばれるこのシステムにはパイオニアが車載器から取得した約13年に及ぶプローブデータや関連会社であるインクリメントPのデジタル地図などを掛け合わせることで全国約60万箇所の事故リスク地点を算出する。

 そして同じ場所でも時間帯、天候、運転傾向などもクラウド側で判断しドライバーに注意喚起を行ってくれる。つまり同じ場所だから同じメッセージが流れる訳ではない、と言うこと。そのメッセージ数は約800種類もあり、全てのドライバーが状況に応じたメッセージを受け取ることができる。

■やはりノウハウが違う

パイオニアが積み上げてきたノウハウが余すところなく活かされる

 これまでも触れてきたが、やはりパイオニアはカーナビゲーションや業務用で培ってきたビッグデータも含めたノウハウが膨大だということがわかる。

 現在のクラウド型ソリューションは常にサーバー側に委ねられる。もちろん基本的なドラレコの性能も十分備えているが、要はサーバー側の仕様がアップデートされることで、利用者は常に最新の機能を享受することができる。

 一朝一夕ではできない。この辺は同社の大きな強みであり、この商品の投入で開花したと言っても良いだろう。

■ADASにも興味深い機能あり

期せずしてあおり運転の「加害者」となってしまうのも防止してくれる

 補足だが、このドラレコの中でちょっと気に入ったのがADAS(先進運転支援システム)のひとつに数えられるであろう「あおりみなされ予防機能」機能だ。

 これまでもあおり運転をされた際の事ばかり触れてきたが、自分が無意識のうちに前走車に接近してしまった場合のことを忘れてはいけない。

 ドライバーはいつ自分が加害者になるかのリスクも潜んでいる。この機能はまさにそれで、前走車に近づいたまま走行すると車間距離を開けるように促してくれる。この他にも急加速や急ハンドルを検知し危険挙動を警告してくれたり、レーンキープサポートシステムも搭載する。

■サブスクリプションという考え方

音楽や動画配信でおなじみのサブスクリプションを採用している

 今回のドライブレコーダー+は販売の領域でも新しい試みが行われている。

 それが音楽配信サイトなどではおなじみの「サブスクリプション」である。

 1カメラモデルの場合は月額1980円、2カメラモデルの場合は月額2980円(いずれも税別)だが、通信料込みで何よりも頭金が不要というのが導入時の敷居を下げることに寄与している。

 販売自体はすでに専用のECサイトである「パイオニアオンラインストア」がオープンしており、そこで購入することになる。

 また先行してクラウドファンディングサービスである「Makuake」でのお得な販売を行ったのだが、公開後10時間で目標金額を達成、執筆現在、割引率が抑えられたモデル(1カメラのみ)が残っている程度。つまりこの商品の有益性などを先読みできた層はリアルに反応したということだ。

 一方で、月額1980円×12ヶ月=2万3760円、24ヶ月では4万7520円と市販でもハイエンドに近いドラレコが買えてしまう、と思う人もいるだろう。

 それ自体は否定しない。しかし、このドラレコの最大の売りはリアルタイムにドライバーに寄り添いながら安全と安心を提供してくれる。言い方を変えればハイレベルの「保険」と考えれば納得できる金額だと感じた。

 そして前述した「ヘルプネット」自体は後付けが出来ない。同じようなサービスを求めていた人、特に中古車ユーザーにとっては後付けが可能なこの商品は魅力的に映るはずだ。

 あとは取り付けの問題についてはまだ公開されていないが、販売の本格化に伴って情報も開示されるだろう。

 わかっていることは通信・クラウド・AIを組み合わせることで新時代の安心と安全を手に入れることができる点。今後のトレンドのひとつとなるであろう注目商品でもある。

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