日産 フェアレディZ コンバーチブルはスタイル、走り、心地よさといったすべてを融合したオープンZの到達点【愛すべき日本の珍車と珍技術】

優雅さと快適さ、実用性を手に入れたコンバーチブル

 フェアレディZのバリエーションのひとつであることから、走りと安全性は高い水準の能力を有している。

 パワーユニットはクーペにもラインアップされる3L V型6気筒自然吸気エンジンを搭載する。余裕あるトルクとスムースな吹け上がりで快適なクルージングを実現する。加えて4輪マルチリンクサスペンションの採用により、俊敏なハンドリングとしなやかな乗り心地を高次元でバランスさせている。

 さらに注目すべきはコンバーチブル専用に設計された軽量かつ高剛性のボディ構造だ。インナーシルの新設や要所の板厚アップなど、随所に専用構造を採用することで、重量増加を最小限に抑えつつ十分な剛性と強度を確保した。

  加えて、トランクリッドや幌収納用ストレージリッド、さらには幌のリンクに至るまでアルミ製とし、徹底した軽量化を図っている。また、安全装備面では、当時としては先進的な運転席用SRSエアバッグシステムを標準装備。安全性を犠牲にしない姿勢がうかがえる。

ATシフトレバーやパーキングブレーキレバーには本革巻仕様を採用し、操作部品としての質感と耐久性を両立。日常的な操作フィールにまで配慮した作りとなっている
ATシフトレバーやパーキングブレーキレバーには本革巻仕様を採用し、操作部品としての質感と耐久性を両立。日常的な操作フィールにまで配慮した作りとなっている

 エレガントなスタイルを魅力としながら、走行性能・安全性・軽量設計のすべてにおいて磨き抜かれたZコンバーチブルは、まさに「オープンスポーツの理想形」と呼ぶにふさわしい仕上がりを誇る。

 スタイル、走り、そして心地よさ。スポーツカーに求められるすべての要素を、ひとつも犠牲にすることなく高次元で融合させたのが、Z32コンバーチブルである。クーペとして培われたフェアレディZ本来の安定感あるドライビングフィールを受け継ぎながら、オープンモデルならではの解放感と優雅さを加えることで、これまでにない新しいスポーツカー像を提示した。

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