【ホイール ステアリング シート…】 車の魂は細部に宿る!? 「細かいところが良いクルマ」選手権

■後部席の乗り心地がいいクルマ

(TEXT/渡辺陽一郎)

 大半の乗用車はオーナーが運転するから、乗り心地も前席を優先する。前席は前後輪の中央付近に位置して、後輪に近い後席よりも快適だ。

 そうなると後席の快適な車種は、あえて前席よりも優先的に開発され、その代表はセンチュリーになる。

「ショーファードリブン」として設計されているセンチュリーは、前席よりも後席の快適性に主眼が置かれている。ベースは先代LS600hLだ

 先代レクサスLS600hLがベースだが、ボディから足回りまで入念に仕上げて後席は極楽だ。駐車場から路上に出る時の段差も柔軟に受け止める。

 ミニバンではアルファードにV6エンジンを搭載するエグゼクティブラウンジだ。ほかのグレードよりも快適性を高めた。SUVではCX-8が最も快適だ。

■とにかく静粛性に優れているクルマ

(TEXT/渡辺陽一郎)

 センチュリーはかなり静かだが、先の項目で取り上げたから除く。最も静かなのはクラリティフューエルセルだ。エンジンを搭載しない燃料電池車だから根本的に静かで、クラリティ自体の静粛性も優れている。

 クラリティPHEVも、アクセルペダルを深く踏んだりしなければ、静かでとても快適だ。

FCVというだけでなく、クルマとして静粛性に優れるクラリティフューエルセル

 リーフも電気自動車だから、当然ながら静かに仕上げた。タイヤが転がる時に発するノイズを抑えられるとさらにいい。

 レクサスLS500hもノイズは小さい。今はハイブリッドが増えて、スポーティなクルマは減ったから街中が静かになった。

■乗降性が優れているクルマ

(TEXT/渡辺陽一郎)

 セダンは床が低いが、サイドシル(乗降時にまたぐ敷居の部分)の段差ができる。

 そこでサイドシルの部分まで床を高めたフラットフロア構造車を取り上げる。乗降性が優れ、車内移動もしやすい。

 このタイプの乗降性1位はポルテ&スペイドだ。助手席のスライドドア部分は、開口部の地上高を300mmに抑えた。

スライドドアの開口部の地上高がポルテ&スペイドは300mmに抑えられている

 スライドドアの開口部では最も低い。300mm以上では高齢者が乗り降りしにくくなるからだ。開口幅も広い。

 タントも床が低く、左側面は中央のピラーをドアに内蔵した。前後両方を開くと、開口幅が1490mmに達する。ヴォクシーも低床設計だ。

■インパネ回りが印象的なクルマ

(TEXT/永田恵一)

 3位は7代目スカイラインや2代目レパードといった昭和の低迷期の日産車。後になると絶壁と言われていたのがよくわかるほど直角に近いのに驚く。

 2位はフロントガラスの前後方向の長さと三角窓による開放的な視界を含め、シトロエンのグランドC4スペースツアラー。センターメーターや短いコラムのシフトレバーもシトロエンらしく印象的なものだ。

 1位はナビと操作系的なモニターというふたつのモニターを持つ現行クラウン。操作系モニターはだいたいクルマの使い方は即座にわかる私でもすぐにはわからず、敗北感が鮮明に記憶に残っている。

カーナビの画面と操作系の画面というふたつの大きなモニターを装備するクラウンの特徴的なインパネ

■印象的なメーター回りを持つクルマ

(TEXT/永田恵一)

 3位は車種は忘れたが(2代目インプレッサWRX STIのF型かランエボIXだったように思う)、日本車初の260km/h表示のスピードメーター。リミッターはそのままだけど感慨深かった。

 2位はBMW3シリーズやプジョー308などの通常とは逆方向に動くタコメーター。いまだに慣れず、これで市販されていることに凄さを感じる。

 1位はアルシオーネのデジタルメーター。昔のデジタルメーターを見たふつうの人は「ゲーセンみたい」ということがあるが、アルシオーネのデジタルメーターは本当にゲーセンのような表示で、当時のスバルの迷走との関係も強く感じる。

ゲーセン感覚の初代アルシオーネのメーター画面。今見ても斬新な印象を与えるデジタル方式のメーターだ

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