ジムニー納車待ち狂騒曲の実情 いまだ1年待ち なぜ納期が改善されない??

サブディーラーでの販売状況は?

決算大商談フェアが9月29日まで開催されているスズキアリーナ店
決算大商談フェアが9月29日まで開催されているスズキアリーナ店
試乗車が買えないか思い切って聞いてみたのだが撃沈
試乗車が買えないか思い切って聞いてみたのだが撃沈

 いやはやなんとも。首都圏の直営ディーラーではどこも状況はほぼ同じと考えられるため、お礼を言ってここは退去することにして、次はサブディーラー(副代理店。街の整備工場がメーカーの営業所として登録された店舗)に行ってみよう。いわゆる「アリーナ店」というやつだ。

――こんにちは〜。ジムニー買いたいんですけど、なる早で納車になるやつって、何かないですかね?

スズキ営業マン いや〜申し訳ございません、今からですとだいたい1年ぐらいお待ちいただくことになってしまうのですよ!

――やっぱりそうでしたか! ……世の中、甘い話やうまい話というのはないものですね。えーと、ダメ元でお聞きしますが、ボディカラーやグレードの指定を変えても、納期は変わりませんか?

スズキ営業マン どの色もどのグレードも、だいたい同じなんですよ。あ、2トーンルーフですと、さらにちょっとお待ちいただくことになります。

――そこも同じですか! ううむ、ならば「キャンセル待ち」でなんとかならないですかね?

スズキ営業マン キャンセル待ちをしていただくのももちろん歓迎いたしますが、そちらもやはり“順番”ですし、特に販売の中心である4速ATのモデルですと、キャンセル待ちのほうにも多くのお客様が並んでらっしゃいますので……。

――なら、5速MTのキャンセル待ちをすれば、意外と早く入手できるかもしれないということですか?

スズキ営業マン 4速ATよりは若干早いでしょうね。しかしそれにしたって、“今すぐ”というのは難しいですね。ATよりは少ないとはいえ、5速MTをご注文されているお客様もやはり多いは多いですから。

――そうですか……。ならば、あそこに置いてある「試乗車」を買えたりはしないんですか?

スズキ営業マン 申し訳ございません、あの試乗車も、まだまだ『試乗車として』活躍してもらう予定ですので、お売りするわけには……。

――ですよね……。ありがとうございました。またちょっと家で検討してみます。

 ということでアリーナ店を退去したわけだが、さてどうする? ……こうなったら「地方狙い」か? 

 人口が少なそうな、例えば「島根県」あたりのスズキ販売店に電話してみれば、意外とポロッと即納新車が1台ぐらい転がっているのではないだろうか?

 だがしかし、地方のディーラーやサブディーラーにおいても結局は同じく「新車は約1年待ち」とのことであった。

 聞けば、たしかに需要は(東京とかと比べれば)少ないが、割り当てられる数もそのぶんだけ少ないため、要するに同じことなのだそうだ。無念。

中古車を狙うしか道はない!?

新車はどうやら1年待つしか手はなさそうだ。しかし中古車ならということで調べてみた
新車はどうやら1年待つしか手はなさそうだ。しかし中古車ならということで調べてみた

ジムニーの中古車情報はこちらをクリック!

……となると、選択肢は2つしか残されていない。ひとつは、「今持ってるクルマに乗りながら、おとなしく1年ほど待つ」という方法。そしてもうひとつが「とっとと中古車を買う」という方法だ。

 現在、現行型ジムニーの中古車流通量は、カーセンサーnetによれば全国で344台。その内訳はおおむね以下のとおりとなっている。


【年式別】
・2018年式:85台
・2019年式:114台
・2020年式:145台
【走行距離別】
・0〜0.5万km:261台
・0.5万〜1万km:56台
・1万〜2万km:42台
・2万〜3万km:6台
・3万〜4万km:0台
・4万km〜:1台
【グレード別】
・XC:239台
・XL スズキセーフティーサポート装着車:27台
・XL:49台
・XG スズキセーフティーサポート装着車:7台
・XG:21台

……要するに今、現行型ジムニーの中古車は「走行距離5000km以下の最上級グレード(XC)が大半」ということであるようだ。

 ならば、その走行5000km以下のXCをさらに細分化してみよう。

・走行0〜50km:108台
・走行51〜100km:7台
・走行101〜200km:9台
・走行201〜500km:8台
・走行501〜1000km:20台
・走行1001〜2000km:12台
・走行2001〜3000km:8台
・走行3001〜4000km:10台
・走行4001〜5000km:56台

 これまた要するに、現在流通している走行0.5万km以下のジムニーXCの中古車は、「その大半は走行50km以下の登録済み未使用車(昔で言う新古車)」ということだ。

 登録済み未使用車のXCの相場は、ズバリ「諸費用コミで250万円前後」といったところ。

 ただしこれにはディーラーオプションであるカーナビやETC、ドラレコなどは付いていないため、実際にはこれプラス20万円ほど、つまり「総額270万円ぐらい」というのが、未使用中古XCの実際の相場である。

 これに対し、新車のXCにナビとドラレコとETC2.0を付けた場合の総額がおおむね220万円なので、登録済み未未使用車には「だいたい50万円ぐらいの即納というプレミアム価格が乗っけられている」ということになるだろう。

 さて、この約50万円を妥当と見るか、それとも「ふざけんな!」とするかは人それぞれの価値観次第だろうが、少なくとも筆者は今、「……おとなしく1年待つことにするか」という気分になっていることを、一応ご報告しておこう。

【画像ギャラリー】ジムニーが世界一の悪路走破性を持つといわれる、頑固一徹なこだわりとは?

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…