■スズキ 2代目エスクード(1997~2005年)
初代エスクードは、今につながるクロスオーバーカーブームを築いたSUVの功労車だ。
キュートなデザインとタフなメカニズムがウケ、内外でヒットを飛ばした。
続く2代目は、メカは進化していたし、車格も上がったが、当時ウケていたのは都市型SUVの初代CR-V。
2代目エスクードは日本人ウケするデザインではなかったこともあり、CR-V人気の壁を崩すことなく、陥落したのである。
●その時輝いていたライバル車/ホンダ 初代CR-V
●編集部からのコメント…歴代唯一の3列シートモデルの設定など、見どころはあった。でも確かにピリッとしなかった。
■トヨタ グランビア(1995~2002年)
操縦安定性や安全性の要求度が高くなったのを機に、トヨタはワゴン専用設計のミニバン、グランビアを送り出した。
3ナンバーの堂々としたボディ、2.7Lのディーゼルターボと3.4LのV6ガソリンエンジンも余裕があった。
が、その2年後に「最高級新世代1BOX」を掲げ、上質なV6エンジンを積んだ初代エルグランドが登場。
迫力ある顔つきと広い車内で人気となり、グランビアの存在感は薄まった。
●その時輝いていたライバル車/日産 初代エルグランド
●編集部からのコメント…この時の敗北が今のアルファード人気につながってると思えば、グランビアも本望でしょ。
■日産 アベニールブラスター(2000~2005年)
世紀末、スポーツワゴンの代表であり、バカ売れしていたのがスバルのレガシィツーリングワゴンだ。アウトドア色を強く打ち出したランカスターも人気だった。
これに対抗して日産は、2000年秋に2代目アベニールにブラスターを設定した。
専用バンパーや丸型フォグランプなどを採用し、最低地上高も高めている。だが、多くの人は食指を動かさなかった。
中途半端で目立たなかったせいか?
●その時輝いていたライバル車/スバル 2代目レガシィランカスター
■トヨタ マークXジオ(2007~2013年)
マークX一族に加えられた3列シートのプレミアムミニバンがZIOだ。
4+フリースペースのワゴンライクな高級ミニバンとして華々しく登場。2.4Lの直4のほか、パワフルなV6、3.5Lエンジンを設定するなど、走りのよさもアピールしたが、販売は不発に終わっている。
3代目オデッセイと同じように立体駐車場を使える高さにしたが、マークXらしからぬヌメッとしたデザインが嫌われたか。
●その時輝いていたライバル車/ホンダ 3代目オデッセイ
●編集部からのコメント…3代目は人気のオデッセイも、4代目は末期に苦戦。背の低いミニバンは全般に厳しかったのだ。
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主役の影に隠れてしまった名車の再評価を狙って展開してみた本企画。なかにはその再評価も忘れ、うっかり傷口に塩を塗るような紹介になってしまったモデルも混ざった気がするが…、まぁ、それはそれ。
紹介するだけで再び読者の皆さんの脳裏に刻まれるであろうという効果を考えれば、そんなやや残念な紹介に終わってしまったモデルも、草葉の陰で歓喜の涙を流しているに違いない。
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