■売れ筋グレード
今回、ランドクルーザー300の売れ筋はどうなっているかも合わせて調査した。
売れ筋グレードは、上級のZXとGRスポーツが90%以上と圧倒的な構成比となっている。
エンジン別だとガソリンが60%程度と多い。クリーンディーゼルが思ったより売れていないのは2列シート5人乗りしか設定していないのも影響しているようだ(ガソリン車は2列シート6人乗り、3列シート8人乗りも選べる)。
ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン、プレシャスホワイトパール、ブラックの3色で殆どを占めている。ディーゼルはラフロード走行を好むユーザー、ガソリンはオールラウンドな乗り方をするファン向きといった傾向がある。
首都圏にある某トヨタ店でZXガソリン車(車両本体価格730万円)にオーディオディスプレイ、有料色のプレシャスホワイトパール、ETC、ボディコーティング、フロアマット、サイドバイザー、ドライブレコーダー前後など約75万円のオプション&付属品を付けて弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて855万円程度と出た。値引きはほとんどなく、下取り車なしだと総額から10万円引きが初回の回答となっている。
残価設定クレジットで組むと頭金100万円、3年36回払いで毎月9万円強、5年60回払いで8万円強となっている。3年後の残価は68%、5年後は55%と国産車では最高レベルで驚異的なリセールバリューの高さを誇っている。生産が間に合わない状況だから、パソコン上での納期は明確に示せない状況で、一応3年程度の待ちを提示している扱い店が多い。
今後のモデル展開としては3年後あたりのマイナーチェンジで内外装のデザイン変更、装備の見直し、カラーリングの再編に合わせて、パワーユニットでは3.5リッターハイブリッドモデルの設定が予想される。したがって現段階では納車を早める手立てはない状況にある。
■証言1「誓約書の作成は残念」首都圏トヨタ店営業担当者
新型ランドクルーザー300は歴代モデルでもトップレベルの人気の高さで販売のスタートを切っている。成約者に対して明確な納期が示せず、2~3年後と大まかな説明しかできない状況にある。半導体部品の供給遅れも要因として上げられる。転売を防止するために、お客さんとの最初の話の切り出しが商品説明ではなく、1年間は手放さないとの誓約書の作成から始めなくてはならないのは残念だ。
■証言2「ハリアーからの乗り換え多し」首都圏トヨペット店営業担当者
ランドクルーザーはこれまでトヨタ店の専売モデルだったのが、2020年5月からトヨタ全系列店併売になった。その影響で、新型になって全国で受注が集中し、生産が追いつかないのがこの納車待ち長期化の要因の一つになっている。トヨペット店だと歴代ハリアーからの上級シフトユーザーが目立っている。転売はトヨタ店に多く見られるケースで、トヨペット店以下はこれまで扱う機会がなかったので、それほど気にしていない。多くは残価設定クレジットによる購入なので、1年で手放すユーザーはほとんどいない状況にある。
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