2023年1月10日についに発売が開始された新型プリウス。なかでも注目されるのはサブスクのKINTO専売グレードとなる「U」グレードだ。このUグレード、後から新技術の装備を追加できるようになっているのだが、2023年1月13日から始まった東京オートサロン2023で初めて公開されたのでお伝えしよう。
文、写真/ベストカーWeb編集部
■初お目見えのKINTO Unlimited専売、新型プリウスのUグレード!
発売前から発表段階で大反響を呼んでいる新型プリウス。なかでもサブスクのKINTO Unlimitedでしか乗ることができない1.8LハイブリッドのUグレード(一般販売はしないが価格は299万円の設定)が、東京オートサロン2023の初日に公開されたのだ。
そもそもKINTO Unlimitedはソフトとハードの両面から「進化」(=アップグレード)を展開する。ソフト面では「OTA」(Over The Air)を通じたソフトウェア更新により、衝突被害軽減ブレーキを含めたToyota Safety Senseをその都度、最新のものに進化させていくもので、新型プリウスからスタートした。費用についてはサブスクでの月額利用料に含まれるため、ユーザーの追加負担はないのだが、これはトヨタ初の試みとなるのも注目点となる。
KINTO UnlimitedでUグレードを利用した場合、月額は1万6610円(7年間、ボーナス月加算16万5000円)となる。先代プリウスS“ツーリングセレクションBlack Edition”(価格294万7000円)を、従来のサブスク『KINTO ONE』で利用した場合の月額利用料は2万2220円(7年間、ボーナス月加算16万5000円の場合)だから、いかにKINTO Unlimitedがお得かがわかる。
ハード面のアップデートはユーザーが契約したクルマ、つまり新型プリウス1.8Lハイブリッドの「U」にはあらかじめ「アップグレードレディ設計」を施しているため、ユーザーニーズに合わせたハードの装備や機能の後付けが可能なのだ。
このアップグレードレディ設計は配線の調整やセンサーの取り付けなどといったアップグレードのために必要な施工作業の大部分をクルマ側にあらかじめ織り込んでおくことで実作業の簡素化を可能とさせる設計だという。
例えば、ブラインドスポットモニターの場合は従来13時間かかった作業時間が3時間に短縮できる。これもトヨタ初の試みとなり、アップデートを前提にした開発がされていることは極めて異例と言えるだろう。
東京オートサロン会場で、KINTOブースにいたトヨタのBR-VC推進室アップグレード事業グループ主任次世代中古車プロジェクトチームの竹田真一氏に話を聞いてみた。竹田氏がこの新型プリウスUグレードの開発担当者である。
「クルマを保有するユーザーのために後からついてくる最新の技術を何とか実装させていくことができないか、そんな考えから開発がスタートしました。現在、スマホやテスラさんなどソフトでアップグレードさせるやり方がありますが、それをクルマでやろうとするとすべて付けないといけません。これでも必要最小限ではあるのですけど」
新型プリウスからこのアップグレードレディ設計が始まった理由については、「プリウスは私たちにとって“先駆け”的な存在であり、そしてKINTOはトヨタの最新車をプラットフォームにした新しいビジネスを手掛けています。今回のプリウスではユーザーの愛車がずっと進化していく、まるで愛犬をめでるような感覚で乗っていただけると思っています」とのこと。
自分の愛車として“進化していくプリウス”は、KINTO Unlimited専売のUグレードの専売特許であることは間違いない。
【画像ギャラリー】東京オートサロンで初公開! KINTO Unlited専売の新型プリウスUグレード!!(4枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方このアップグレードの件、他社と混同して叩く人とその便乗が沸きましたが、繰り返されないためにここにも書くと
最初からシステム搭載していてそれをアンロック権の購入して使えるようにするものじゃ、ないですからね。
後で改めて装備を買って追加する、その時に工賃や時間を少なくするため、スムーズな追加機能を実現するソフトを予め入れておくって事で、我々にデメリット無いですから。