優れたパッケージングのXVは安定した人気を誇るコンパクトSUV
続いて、中古車が値上がりしている中古車として紹介するのが現行型のXV。2017年5月から販売された現行型XVはベースとなるスバルインプレッサと同様に次世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」を採用し、安全性能と走行性能を飛躍的に進化させたモデルだ。
XVのボディサイズは全長4,465mm×全幅1,800mm×全高1,550mm で、都市部に多く存在擦る立体駐車場が利用可能な全高に抑えているのが特徴だ。
搭載するエンジンは1.6L水平対向4気筒DOHCと2L水平対向4気筒DOHCの2種類で、2018年10月にe-BOXERという2Lエンジンのハイブリッドシステムを搭載した。ミッションはリニアトロニックと呼ばれるCVTが組み合わされる。駆動方式はフルタイム4WDのみで、走破性と安心感を高める制御システム、X-モードが追加されている。
安全装備では、ステレオカメラを使用した運転支援システム、アイサイトver.3と歩行者保護エアバッグを全車に標準装備され、高い安全性能を実現している。
2020年9月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更に加えて全グレードでサスペンションに改良を行い、SUVらしいしなやかさとスポーティさを高い次元で両立した乗り味を実現している。
さらに2L水平対向エンジンとモーターを組み合わせたe-BOXER搭載車では、ドライバーの気分や走行シーンに合わせて走行性能を3つのモードで使い分けられるSI-DRIVEと強調するアダプティブ変速制御「e-アクティブシフトコントロール」を新採用。
この新機能は「SI-DRIVE」のスポーツモードを選択した際に、スポーティな走りをサポートするもので、力強い加速を実現するなど、ダイレクトな変速感覚が味わえる機能となっている。
パワートレインは2Lエンジン車がすべてe-BOXERとなり、パワートレインは1.6Lエンジンとe-BOXERの2種類となっている。
現行型XVの中古車は現在約388台流通していて、平均価格は約225.8万円。3カ月前の2021年9月時点の流通台数は約420台、平均価格は約214万円だったので、平均価格が10万円以上値上がり。
現行型XVの中古車のグレード構成は最も多いのが1.6i-Lアイサイト4WDの約94台で、僅差の約91台で2.0i-Sアイサイト4WDが続き、2.Oi-Lアイサイト4WDが約66台とガソリン車が上位を占めている。
e-BOXERはマイルドハイブリッドなので、燃費向上があまり見込めないので、ガソリン車で十分。できれば、パワーに余裕のある2L車を選ぶとストレスなく走行できる。
農道のポルシェという異名をもつサンバーも値上がり!
最後に取り上げるのは、1999年~2009年まで販売された軽自動車のスバルサンバーディアスワゴンだ。現在スバルで販売されている軽自動車はダイハツのOEM供給車だが、2012年2月に自社での生産を終了している。
スバル品質と言われているように、スバルが自社開発した軽自動車は4気筒エンジンを搭載していたり、フロントだけでなくリアにも独立懸架サスペンションを採用したりしていて、他のメーカーの軽自動車とは一線を画した性能を誇っていた。
中でも「農道のポルシェ」という異名をもつサンバーは、660cc直列4気筒エンジンをRRに搭載し、同じ軽ワゴンでも圧倒的な広い室内空間を実現。さらに、その優れた耐久性から赤帽にも使用されているほどの信頼性を誇っている。
1999年~2009年まで販売された軽ワゴンのサンバーディアスワゴンの中古車が値上がり傾向となっている。現在、約120台の中古車が流通していて、平均価格は約47.2万円。3カ月前の2021年9月時点では流通台数は約135台で、平均価格は約43万円だった。
サンバーディアスワゴンの中古車の価格帯は約10万~約158万円となっており、生産終了から10年以上経過した軽ワゴンの中古車相場が値上がりしているのが異常である。
この値上がりの要因として考えられるのは、現在日本車が北米を中心に高い人気となっていることだ。最初はスポーツカーが中心だったが、現在は軽トラックや軽ワゴンも高い人気となっている。まさに中古車のグローバル化による影響と言えるだろう。
国内だけでなく、海外でも高い評価を受けているスバル車。半導体不足や海外での人気など理由は様々だが、中古車の値上がり傾向は悩ましい問題だ。
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