ランエボ、STI、セリカGT-FOUR…全盛期だったWRCベースマシンは今が狙い目!

セリカGT-Four(ST165)

■中古車相場:150万~220万円
■1986年10月
■2L、直4ターボ:185ps/24.5kgm

GT-FOURとしては初代となるモデル。4WDシステムはベベルギヤ式センターデフとメカニカルでフロック(後期型はビスカスカップリング)の組み合わせ。ボディは大型カラードバンパー、丸型フォグランプ、大型ロッカーモールなどを採用し、リアガーニッシュ、サイドエクステンションパネルなどをボディ同色としたのがFWDモデルとの違い
GT-FOURとしては初代となるモデル。4WDシステムはベベルギヤ式センターデフとメカニカルでフロック(後期型はビスカスカップリング)の組み合わせ。ボディは大型カラードバンパー、丸型フォグランプ、大型ロッカーモールなどを採用し、リアガーニッシュ、サイドエクステンションパネルなどをボディ同色としたのがFWDモデルとの違い

 往年のWRCで大活躍した国産車といえば、インプレッサとランエボのほかにトヨタ セリカGT-Fourも忘れてはならない……というか、WRCで活躍を始めた年次はセリカGT-Fourのほうが古く、1990年に国産車として初のWRCタイトル(ドライバーズタイトル)を獲得したのは、カルロス・サインツがドライブしたこのST165型セリカGT-Fourだった。

 市販バージョンのST165型セリカGT-Fourが販売されたのは1986年から1989年で、当時はそれなり以上の数が売れたものだったが、今やその流通量はきわめて希少。

 具体的には2019年10月上旬現在、確認できるのは全国わずか3台で、そのプライスは150万~220万円付近となっている。

セリカGT-FOUR RC(ST185)

■中古車相場:200万円以上
■1991年9月 RCは世界限定5000台、日本限定1800台
■2L、直4ターボ:235ps/31.0kgm

丸いエアインテークがST185型のセリカGT-FOUR RCの証。RCとはラリーコンペティションの略 。 1991年9月にWRC用のホモロゲーションモデルであるセリカGT-FOUR RC(ラリー・コンペティション)を日本国内限定1800台で販売。メタルタービンや、水冷式のインタークーラーを採用し、戦闘力がアップ 。 ST185型セリカ GT-FOURにより、1992年(サインツ)、1993年(ユハ・カンクネン)、1994年(ディディエ・オリオール)と3年連続でトヨタのドライバーがWRCチャンピオンに輝いた。またトヨタは1993年〜1994年と2年連続でマニュファクチャラー選手権を制覇。ST185型セリカ GT-FOURはWRCで通算16勝を挙げ、トヨタの数々のラリーカーの中で最も成功を収めたモデルとなっている
丸いエアインテークがST185型のセリカGT-FOUR RCの証。RCとはラリーコンペティションの略 。 1991年9月にWRC用のホモロゲーションモデルであるセリカGT-FOUR RC(ラリー・コンペティション)を日本国内限定1800台で販売。メタルタービンや、水冷式のインタークーラーを採用し、戦闘力がアップ 。 ST185型セリカ GT-FOURにより、1992年(サインツ)、1993年(ユハ・カンクネン)、1994年(ディディエ・オリオール)と3年連続でトヨタのドライバーがWRCチャンピオンに輝いた。またトヨタは1993年〜1994年と2年連続でマニュファクチャラー選手権を制覇。ST185型セリカ GT-FOURはWRCで通算16勝を挙げ、トヨタの数々のラリーカーの中で最も成功を収めたモデルとなっている

 1989年9月に市販バージョンのセリカがT180型にフルモデルチェンジし、同時にフルタイム4WDのGT-FourもST185型へ変更となると、1991年9月にはWRCを戦うグループAマシンを作るためのホモロゲーションモデル「GT-FOUR RC」を発売。

 翌1992年シーズンからこれのグループAマシンが出走し、同年はカルロス・サインツがドライバーズタイトルを獲得。

 翌1993年シーズンはユハ・カンクネンがドライバーズタイトルを獲得すると同時に、日本車メーカーとしては初のWRCマニュファクチャラーズタイトルをトヨタにもたらした。

 が、その市販バージョンであるST185型セリカGT-FOUR RCの中古車流通量は今やほぼ皆無で、買いたくても買えない状態。2ヵ月前に調査した時は210万円で販売されていた。

 RCではない「通常のGT-FOUR」もかなり希少だが、こちらは少数ながらいちおう流通はしていて、現在の相場はおおむね170万円前後となっている。

セリカGT-FOUR(ST205)

■中古車相場:80万~240万円
■1994年2月 WRC仕様車は世界限定2500台のうち国内2100台
■2L、直4ターボ:255ps/31.0kgm

セリカでのWRCの最後のベース車両。WRC仕様はリアウイングがゲタ付きで高くなっていた 。3S-GTEエンジンはタービンのサイズアップ、インタークーラーの大型化、インテークバルブのリフト量アップ、インテークマニホールドのサージタンク容量アップなどにより最高出力が20psアップの255psに達している
セリカでのWRCの最後のベース車両。WRC仕様はリアウイングがゲタ付きで高くなっていた 。3S-GTEエンジンはタービンのサイズアップ、インタークーラーの大型化、インテークバルブのリフト量アップ、インテークマニホールドのサージタンク容量アップなどにより最高出力が20psアップの255psに達している

 1993年10月になると、市販版のトヨタ セリカは6代目のT200型にフルモデルチェンジを実施。そしてやや遅れて1994年2月には「次のグループAセリカ」のベースとなるST205型セリカGT-FOURが発売された。

 旋回時のグリップを大幅に高める「スーパーストラットサスペンション」を採用したST205型ベースのグループAラリーカーは、1994年シーズン途中のラリー・オーストラリアから出場。

 しかし大型化されたST205は、その重量ゆえにWRCでは苦戦。勝てたのは1995年のツールド・コルスだけで、レギュレーション違反による制裁なども受けながら、1995年にワークスとしての活動を終えた。

 このようにWRCの世界ではあまり活躍できなかったST205型セリカGT-FOURだが、「中古車の世界」では今なおそこそこ活躍している。

 他の世代のGT-FOURはほぼほぼ流通していないのに対し、ST205型は2019年10月上旬現在、確認できる範囲では全国11台が販売中。

 そしてその中古車相場は今のところ80万~240万円といったところだが、「最後のGT-FOUR」ということで、ハイスペックな中古車は今後、そこそこ値上がりする可能性もあるだろう。

<strong>この写真をクリックするとセリカの中古車情報が見られます!</strong>
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【画像ギャラリー】栄光のWRC参戦マシンの雄姿

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