コンパクトクラスからミドルクラス、ラージクラス、さらにはクーペ型まで、まさに百花繚乱状態のSUV市場。トヨタSUVのラインナップを下から見ていくと、トヨタライズが167万9000円~、トヨタヤリスクロスが179万8000円~、トヨタC-HRが238万2000円~。
他メーカーのコンパクトおよびミドルサイズSUVは、日産キックスe-POWERが275万9900円~、ホンダヴェゼルが227万9200円~、マツダCX-3が189万2000円~、マツダCX-30が239万2500円~という構図。
こうしたコンパクトSUV、ミドルクラスSUV市場にトヨタが投入したのが2021年9月14日に正式発表となった、新型カローラクロスだ。トヨタSUVのラインナップのなかでは、ヤリスクロスとハリアーの間、ミドルクラスのSUVに位置する、SUVである。
驚いたのはミドルクラスなのに、199万9000円(1.8Lガソリン車、2WD)からという戦略的な価格。ハイブリッドでも259万円からと、カローラクロスの価格はまさにコストパフォーマンス(以下コスパ)のいいSUVといっていいのではないだろうか。
そこで、今回はカローラクロスのコスパは本当に優れているのか? そのほかのSUVも検証し、コスパのいいSUV、コスパの悪いSUVをモータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が徹底解説する。
文/渡辺陽一郎
写真/トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、ベストカーweb編集部、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】期待の新型カローラクロス ライバルSUVとスペックを徹底比較!!
■ガソリンが199万9000円~、ハイブリッドが259万円~
最近は海外を含めてSUVの人気が高い。このカテゴリーは、もともと悪路を走破できるクルマとして登場したから、大径タイヤの装着など、外観に存在感が伴ってカッコいい。ボディの基本スタイルはワゴンだから、後席を含めて居住性も快適で、荷室容量にも余裕がある。荷室に3列目のシートを装着して、乗車定員を7名に設定したSUVもあるほどだ。
このようにSUVは、内外装のカッコ良さと実用性を両立させたから、さまざまな国と地域で好調に売れている。国内と海外の両方で売れ行きを伸ばせるため、メーカーも開発に力を入れ、トヨタは車種数を増やしている。2019年にRAV4とライズ、2020年にはハリアーをフルモデルチェンジしてヤリスクロスも加えた。
そして2021年には、ランドクルーザーのフルモデルチェンジに続いて、9月14日には新たにカローラクロスを発売することになった。
カローラクロスの正式な発表は2021年9月14日だが、販売店では、8月21日あたりから価格を明らかにして予約受注を行っている。実質的にはすでに販売している状態だ。
■カローラクロスの価格設定
■直列4気筒1.8LNA(自然吸気ガソリン)エンジン車
●2WD
・G X:199万9000円
・G:224万円
・S:240万円
・Z:264万円
■直列4気筒1.8Lハイブリッド
●2WD
・G:259万円
・S:275万円
・Z:299万円
●4WD(E-Four)
・G:279万9000円
・S:295万9000円
・Z:319万9000円
■主なメーカーオプションと価格
・9インチのディスプレイオーディオ+6スピーカー:2万8600円
・ブラインドスポットモニター:4万4000円
・100V 1500Wの電源コンセント:4万4000円
・パノラミックビューモニター:2万7500円
・置くだけ充電:1万3200円
・パノラマルーフ:11万円
・寒冷地仕様:3万8500円
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