2022年6月にフルモデルチェンジしたダイハツ ムーヴキャンバス。このニュースでかなりの人が抱いた疑問は「あれ? ムーヴのモデルチェンジはまだなの?」だっただろう。
弟分であるムーヴキャンバスに先を越されたダイハツ ムーヴだが、2023年末にはフルモデルチェンジされるようだ。さらに新開発の電気自動車やシリーズハイブリッドを設定するという。遠藤 徹氏が収集した情報をもとにムーヴのフルモデルチェンジとEV、HVの追加時期を予測する。
文/遠藤 徹、写真/DAIHATSU、NISSAN、MITSUBISHI
■なぜムーヴよりもムーヴキャンバスが先にフルモデルチェンジしたのか?
ダイハツは2023年末にもムーヴをフルモデルチェンジし、新開発の電気自動車やシリーズハイブリッドを設定、発売することが濃厚になった。現行モデルは2014年12月に登場したから、すでに7年半以上が経過している。
姉妹車で両側スライドドアのムーヴキャンバスは2年後の2016年9月に発売したのに、今年6月にムーヴに先行させて2代目に世代交代してしまった。本来であれば兄貴分のムーヴが先にモデル一新するのが自然である。
それが逆になったのは理由がある。冒頭のようにムーヴは電気自動車やシリーズハイブリッドの設定で攻勢をかける狙いがあり、開発に資金と時間がかかっているためと思われるからだ。
■ライバル同士ではあるが共有化されるEVのノウハウ
電気自動車の商用車部門は先頃発表されたようにダイハツ、トヨタ、スズキ、CJPT(コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ)との4社で開発を進め、2023年度に実証実験用の商用車を導入するとしている。ダイハツとスズキはこの車両をベースにした市販車を順次発売するとしている。
商用車の場合はライバル車との共同開発でも、大半のユーザーが法人の業務用であり、長い間培われてきた販売ルートを別々に構築しているので、あまり問題は生じるケースは少ない。
これに対して軽乗用車はフリーの一般ユーザーであり、日常的に激しいシェア争いを展開しているので、商用車とは異なる独自の開発ノウハウを保持している。したがってダイハツとスズキは各々ムーヴとワゴンRの次期型をベースとしたEV開発に取り組んでいるはずである。
とはいえダイハツはトヨタの子会社であり、スズキもトヨタとは資本関係にあるから、モーターやバッテリーなど基本的なノウハウのベースは共通化する可能性がある。
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