走りや安全装備は新型タフトに軍配?
■動力性能比較
動力性能はタフトのノーマルエンジンの場合、最高出力が52馬力(6900回転)、最大トルクは6.1kgm(3600回転)だ。
ハスラーのノーマルエンジンは、49馬力(6500回転)・5.9kgm(5000回転)になる。タフトが実用回転域の駆動力を高めた。
ターボは、タフトが64馬力(6400回転)・10.2kgm(3600回転)、ハスラーは64馬力(6000回転)・10.0kgm(3000回転)。この性能は同等だ。
*タフトの勝ち
■燃費数値比較
WLTCモード燃費は、タフトの2WD(前輪駆動)の場合、ノーマルエンジンが20.5km/L、ターボは20.2km/Lだ。
トランスミッションはハスラーを含めて全車がCVT(無段変速AT)だが、タフトのターボはD-CVTと呼ばれるタイプになる。CVTのベルト駆動に加えてギヤ駆動も併用して、駆動力の伝達効率を向上させた。
そのためにタフトのターボは、最大トルクをノーマルエンジンの1.7倍に増強させながら、WLTCモード燃費はわずか0.3km/Lしか悪化していない。
ハスラー2WDのWLTCモード燃費は、ノーマルエンジンが25km/L、ターボは22.6km/Lだ。マイルドハイブリッドを採用して、車両重量もタフトに比べて10kgほど軽く、優れた燃費数値を達成できた。
*ハスラーの勝ち
■安全装備比較
衝突被害軽減ブレーキは、タフト、ハスラーともに2個のカメラをセンサーに使う。両車とも夜間の歩行者検知を可能にした。自転車には両車とも対応していない。
誤発進抑制機能は前後両方向に作動して、タフトは後退に加えて前進時のブレーキ制御も行う。
ハイビーム走行時に対向車や先行車を検知した時は、ハスラーとタフト「X」は、ロービームに自動的に切り替わる。タフト「G」と「Gターボ」には、アダプティブドライビングビームも採用した。
複数のLEDヘッドランプを部分的に遮光して、ハイビーム状態を保ちながら相手車両の眩惑を抑える。サイド&カーテンエアバッグは、両車とも全グレードに標準装着している。
*タフトの勝ち
■運転支援機能比較
タフトは車間距離を自動制御しながら追従走行可能な全車速追従型クルーズコントロールと、車線の中央を走りやすいように操舵支援を行うレーンキープコントロールを「Gターボ」に標準装着、「G」にオプション設定した。
パーキングブレーキが電動式だから、追従停車時間が長引いた時は、自動的に作動させて停車を続けられる。
ハスラーのクルーズコントロールも全車速追従型だが、パーキングブレーキが足踏み式だから、追従停車後に2秒を経過すると解除されて再発進する。停車を続けるには、ドライバーがブレーキペダルを踏む必要がある。
なお、ハスラーの全車速追従型クルーズコントロールは、ターボには標準装着されるが、ノーマルエンジンにはオプションでも用意されない。また、ハスラーにはレーンキープコントロールも設定されない。
*タフトの勝ち
■快適装備比較
タフトで最も注目されるのは、大型ガラスルーフのスカイルーフトップを全車に標準装着したことだ。全車装着によりコストを抑えた。オプションでは8~10万円に相当する装備だから、タフトの買い得感を強めている。
ルーフレールも「G」と「Gターボ」に標準装着される。メーカーオプションでは、6.8インチと9インチという2種類のディスプレイオーディオを用意した。
価格が最も安いグレードは、タフトが2WD「X」(135万3000円)、ハスラーはハイブリッド「G」(136万5100円)だ。
タフトは価格を若干安く抑えながら、スカイルーフトップやLEDヘッドランプを装着した(ハスラー「G」のヘッドランプはハロゲン)。タフトは快適装備を充実させながら価格を抑えてハスラーに対抗している。
*タフトの勝ち
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