■世界ラリー選手権での華々しい活躍
またランサーエボリューションは欧州などの海外でも販売され、知名度を高めることも視野に入れてモータースポーツに参戦してきた。
1995年にはアジア・パシフィックラリーでドライバーとマニュファクチャラーの2部門でタイトルを獲得。1996年には2年連続してスウェデッシュラリーで優勝した。
ドライバーのトミ・マキネンは、1996年から1999年まで、世界ラリー選手権でドライバーズタイトルを獲得している。1999年にはランサーエボリューションVが、モンテカルロラリーにおいて5年連続優勝した。
このようにランサーエボリューションはラリーの世界でも活躍しており、そこで得たノウハウを市販車に取り入れ、走行性能を高めるスポーツモデル特有の好循環を成立させた。これらの技術が三菱車全体の走行性能を押し上げ、ランサーエボリューションは、いわば当時の三菱にとって走行技術の源であった。
■イメージリーダーとして果たした役割、そして復活への期待
同時に販売面で果たした役割も大きい。
三菱のディーラーからは「三菱がどのような状況になっても、ランサーエボリューションのお客様は、必ず定期的に代替えしてくださった。
デリカD:5と同様、三菱の国内販売を支える大切な車種で、イメージリーダーの役割も担った。ランサーエボリューションの廃止は、いろいろな意味でマイナスになっているから、今後の復活を望みたい」という声が聞かれる。
コンセプトカーの「e-EVOLUTION CONCEPT」に対する期待も大きいが、それよりも早くランサーエボリューションの後継車種を発売して欲しい。
電気自動車のスポーツモデルは開発に時間を要するから、ハイブリッド車でもいいだろう。運転の楽しいスポーツモデルは、自動車メーカーにとって欠かせない商品で、ラインナップを絶やさないことが求められる。
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