■より高い値引き引き出し術・その1『値引き交渉は「夜討ち朝駆け」で実行せよ』
値引きを引き出しやすいタイミングというものがある。まず日程は、やはり土曜・日曜の週末がより望ましい。1週間のなかで土曜・日曜の2日間での受注目標台数が設定されており、ノルマ達成のため値引きが拡大しやすい環境にあるのは間違いない。
そして、時間帯については“夜討ち朝駆け”を心がけてもらいたい。新車販売業界は“縁起を担ぐ”傾向が目立ち、開店時間の直後、つまりその日に初めて接触する、しかもフリーの来店客から受注をもらい、その日の営業に弾みをつけようとするセールスマンもいるので、好条件が出やすい。
そもそも、朝一番に店にきているのだから、“買う気満々”と判断されるのである。
●「日曜の午後3時」が吉!
また、「日曜の午後遅め」というのも狙い目。
昨今、週末ノルマが達成できないケースも多く、頭を抱えているところへ、フラッと新車購入希望客が店を訪れれば、店長が積極的に商談に同席するなど、ノルマ達成の1台として店側は積極果敢になる。
そうなると、速攻で値引きが拡大していくので、労せずして好条件を獲得することが可能なのである。
最近は閉店時間が早いので午後3時ぐらいの訪店がベストと言えるだろう。
■より高い値引き引き出し術・その2『クリスマスをすぎると値引き交渉がスムーズに!?』
年末セールは12月中旬で事実上終了。
年間販売目標台数達成のために、少しでも可能性のあるお客すべてにアタックし、可能な限り受注しているので、年末セール後は販売促進のためにアタックできる購入見込み客がほぼない状態。そのまま年末・年始休みに突入することになる。
そんななか、クリスマスすぎから仕事納めの12月末までに新車購入のために店を訪れれば、ディーラーでは“下にも置かぬもてなし”で迎えてもらえるはず。
しかも、年内に受注まで持ち込み、1月の実績として確保し、安心して年末・年始休みに入りたいので、短時間で大幅値引きが引き出しやすいのである。
現状政府は今回の年末・年始に最長17日間の分散休暇を要請しているので、年明け、1月の販売活動はまともにできずに終了する可能性が高い。ゆえに、今年の年末は狙い目になっているといえよう。
■より高い値引き引き出し術・その3『ローンの場合は月々の支払い額(低い金額)で勝負!』
残価設定ローン(番外コラム参照)の普及で日本でも、ローンを利用しての新車購入が急速に増えてきている。現金一括払いの時は支払い総額ベースで値引き交渉を行うことになるが、ローンの場合は月々の支払い額ベースで商談を進めるのが値引き拡大の早道。
最近の新モデルのなかには、現金一括払いだと割高なイメージがしても、残価設定ローンを組むとプランによっては意外なほど買い得感が目立つことが多い。残価率も含め、ローンで割安イメージが出るような価格設定をしているようだ。
●ローンは「無理めな金額」を
ローンの場合の値引き交渉は、例えば「月々3万円ならば……」と攻めるのが賢い交渉術となる。セールスマンが最初に提示する支払いプランを見て、相手に少し無理だろうと思わせる月々の支払い額を要求すれば、あとはセールスマンがその条件になるように、値引きを拡大するなどで希望をクリア、もしくは限りなく近い条件を提示してくるからだ。そうなると値引き交渉は時間もかからずにすむ。
また、ローンを使い慣れている人は「今までと同じ条件なら新車にするよ」とだけ伝えて、好条件を獲得するというケースも珍しくなくなっている。「ローンの時は、全権委譲されるカタチで値引き調整できるのでやりやすい」と語るセールスマンも多い。しかも、最近はローン利用のほうが得する特典が多く用意されるケースも目立ってきているのだ。
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