とにかく自分でメンテナンスしてみよう
メンテナンスについては絶対に無理して行ってはいけません。もちろん運転も整備もすべて自己責任ですが、たとえ愛車であっても自分の力量に応じたメンテナンスに留めておくべきです。
そこであらためて確認しておきたいのが「日常点検」。日常点検と整備については法令(道路運送車両法:第47条の2)でユーザーの義務であると規定されています。
具体的にどこをどのように点検するのかについては国土交通省のホームページに詳しく書いてありますので、そちらをご覧ください。点検箇所は15項目ありますが、誰もができるものです。
自動車の点検整備ついて詳細に解説している国土交通省のホームページ
どうやってメンテナンスするの?
尊敬する空冷VWオーナー「Tさん」の実例を紹介します。ガレージを訪問した際、壁にA4サイズのメンテナンス・チェックシートが貼ってありました。
横軸が点検箇所(日常点検項目+独自の点検箇所が記入してある)、縦軸が作業年月日で次の車検満了日も記してありました。 横軸のそれぞれのマス目には、いわゆる車検などで使う「点検記録簿」に用いるチェック記号(例:チェック良好、×交換、A調整、C清掃、T締付など)が書かれていて、作業結果が時系列にひと目で分かるようになっていました。
さらに別のノートには作業上の注意点や次回の課題など細かく記録してありました。こうすることで油脂類やフィルター類などの消耗(定期交換)品だけでなく、調整などが必要な点検箇所やとくに気を付けたい確認箇所を見落とすことなく定期的に点検することができます。
愛車のメンテナンス・チェックシートを作ろう
日常点検15項目をベースに、愛車のオーナーズマニュアルに記載されているそのクルマ独自の点検箇所、さらには自分なりに「とくにココは気を付けたい」という愛車の気になるポイントを加えることで、オリジナルのメンテナンス・チェックシートができあがります。
ではこの日常点検をベースに、自分でもできそうな項目について見ていきましょう。
■エンジンオイルの交換は年2回が理想!?
一般的な内燃機関を積むクルマのオイル交換は走行距離に関係なく年2回。過酷な夏が始まる春先と冬を迎える前の秋に行うことをお勧めします。日本の夏は大都市から地方都市まで高温多湿。
都市圏は恒常的なヒートアイランド状態が続き、地方都市も朝晩の通勤時には幹線道路は慢性渋滞。あるメーカーのテストでは、真夏の日中の渋滞時に燃料ラインの温度が80度を超えたそうですから、オイルも相当疲れていると思います。熟練テクニシャンは「安いオイルで良いから小まめに交換」とアドバイスしてくれました。
■駆動系のオイルは車検毎!?
駆動系もエンジン同様、厳しい環境下で作動していますが、オイル交換は基本的に車検毎で良いでしょう。 オートマチックはショックが大きくなったら交換時期と言われてますが、内部の清掃などを伴うオートマチックフルードおよびフィルターの交換はプロにお任せすべきです。
一方、マニュアルトランスミッションとデフオイルについては、自分でできるのであれば同じタイミングで交換しましょう。
■ブレーキパッドやシューはどうする?
基本的にブレーキパッドやブレーキシューなどは、走行距離に関係なく、残量(厚さ)で交換時期を判断します。ただし、ブレーキ関係については「重要保安部品」に該当するため、点検までに留めて、交換や調整はプロにお任せすることをお勧めします。
もちろん腕に自信のある人であれば交換可能ですが、ブレーキに限らず交換や調整、修理はすべて自己責任で行ってください。
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