ここ10年で劇的に進化!? クルマ全体の燃費のうち寄与率は実に2割以上ともいわれるタイヤの燃費性能がいま、大きく進化しています。
特に直近10年間で進化した、低燃費タイヤの驚くべき性能とは?
文/斎藤聡 写真/YOKOHAMA、編集部
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10年で大きく変わった低燃費タイヤの位置づけと進化
最近のタイヤは省燃費性能が大きく取り上げられています。いま世界的にもCO2削減が叫ばれていて、自動車もCO2低減=燃費性能アップに注目が集まっています。
タイヤの転がり抵抗とグリップ性能がトレードオフの関係にあるというのはよく知られています。つまり、転がり抵抗を少なくするとグリップ性能が低くなって操縦安定性を悪化させてしまうということです。
クルマの操縦安定性を確保する観点から、転がり抵抗の少ないタイヤの開発は、10年くらい前まではそれほど積極的におこなわれていませんでした。けれどもクルマのパワーユニットの改良だけでは燃費性能の向上にも限界があるため、転がり抵抗の少ないタイヤの開発に注目が集まるようになってきました。
そして、トレードオフの関係にあるとされていた低転がり抵抗とグリップ性能をかなり高いレベルで両立できるようになってきたのです。
これは結局のところ「低燃費性能」がタイヤの性能として注目されるようになってきたことで、低燃費タイヤの開発に予算が割けるようになった、ということなんです。
以前からミシュランのグリーンタイヤシリーズやヨコハマタイヤのDNAシリーズなど低燃費性能を売りにしたタイヤが作られていたように、タイヤメーカーも、低燃費タイヤの研究をおこなっていたのです。
それが2008年に開催され、CO2問題を大きく取り上げた洞爺湖サミットが大きなきっかけになって低燃費タイヤというカテゴリーが作られることになったのです。
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