どんな先進安全装備車が必要? 高齢ドライバーにおススメしたいクルマ選びのポイント

■さらに充実していく安全装備

国土交通省による認定制度もある。イラストは衝突被害軽減ブレーキ認定制度の主な内容
国土交通省による認定制度もある。イラストは衝突被害軽減ブレーキ認定制度の主な内容

 さらに最近はより安全性の高さがわかるように対歩行者衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)とペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)については装備しているだけではなく、国土交通省による認定制度も開始されています。それぞれの規準は下記を参考にして下さい。

●対歩行者衝突被害軽減ブレーキ認定基準(AEBS)
1. 静止している障害物に対して50km/hで接近した際に、衝突しない又は衝突時の速度が20km/h以下となること。
2. 20km/hで走行する障害物に対して50km/hで接近した際に、衝突しないこと。
3. 1及び2において、衝突被害軽減ブレーキが作動する少なくとも0.8秒前に、運転者に衝突回避操作を促すための警報が作動すること。
4. 前方を横断する障害物に対して20km/hで接近した際に、衝突しないこと。
5. 4において、衝突被害軽減ブレーキが作動する前までに、運転者に衝突回避操作を促すための警報が作動すること。

詳細は国土交通省「衝突被害軽減ブレーキの性能評価認定結果」のページを参照(リンク先)

●ペダル踏み間違い急発進抑制装置認定基準(PMPD)
1. 停止からフルストロークまでアクセルを踏み込んだ際、衝突しない、又は、加速を抑制(速度変化率0.3以上)すること。
2. 加速抑制時に警報が作動すること。

詳細は国土交通省「ペダル踏み間違い急発進抑制装置の性能評価認定結果」のページを参照(リンク先)

■安全装備以外の魅力も重要

「サポカーSワイド」に該当するスズキ アルト Lはが97万9000円と、100万円を切る価格で用意されている
「サポカーSワイド」に該当するスズキ アルト Lはが97万9000円と、100万円を切る価格で用意されている

 さて、これだけ「サポカーSワイド」のクルマが多くなってくると、それだけでクルマ選びをするのではなく、プラスアルファの魅力も重要になります。

 まずは「サポカーSワイド」であり、対歩行者衝突被害軽減ブレーキとペダル踏み間違い急発進抑制装置の認定基準を満たしているクルマのなかでも比較的価格がリーズナブルなモデルを探してみると、軽自動車ではスズキのアルトL(2WD・CVT、スズキセーフティサポート装着車)が97万9000円と、100万円を切る価格です。

 登録車も日産のマーチSが128万9200円と比較的リーズナブルな価格で用意されています。

 新しいクルマの選び方として超小型EVのトヨタC+podという選択肢もあります。

 対歩行者衝突被害軽減ブレーキ認定基準(AEBS)の認定は受けていませんが、進路上の先行車や歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼)に対するプリクラッシュセーフティは搭載、ペダル踏み間違い急発進抑制装置認定基準(PMPD)の認定は受けています。

 小さいクルマは運転席から4つのタイヤまでの距離が短いので、クルマの大きさを把握しやすく運転が楽だという利点があります。遠くまで出かけることがなく、普段の生活での買い物や通院、各種手続きのための外出などのためにクルマが欲しいという人にはピッタリのタイプです。

■踏み間違い防止にはMT車を選ぶのもひとつの手段

マツダ ロードスター。高齢の人が乗っているととてもスタイリッシュだ。子どもが自立して夫婦二人になったからこそ2シーターというのもいい
マツダ ロードスター。高齢の人が乗っているととてもスタイリッシュだ。子どもが自立して夫婦二人になったからこそ2シーターというのもいい

 また、クルマそのものの運転がしやすいモデルを選ぶことも事故を防ぐには大きく貢献します。例えば、ホンダ フィットはフロントウィンドウを工夫して視界を広げています。マツダ車は、オルガン式アクセルペダルを採用してペダル位置の最適化を図っています。

 安全機能に頼るのもひとつの手段ですが、それ以前の安全性を考えるのも大切です。

 ペダル踏み間違いはアクセルとブレーキを踏み換えるだけのAT車で起きやすく、クラッチペダルを連携して操作しなければならないMT車では起きにくいといわれています。高齢者はMT免許のドライバーも多いので、MT車にするというのもひとつの手段。

 例えば、マツダのロードスターは高齢のドライバーが乗っているととてもスタイリッシュです。大きな荷物も運ばない、多人数でも乗らないようになった年齢だからこそロードスターなどは楽しめるクルマです。トヨタのヤリスやマツダ2、スズキスイフトなどにもMT車は設定されています。

 そしてクルマを使っている時に安全制御デバイスが頻繁に働くようになったり、MT車でエンストを繰り返すようになったら、運転適性が低下している可能性があります。

 自分では大丈夫だと思っている方は、自己申告しないものです。そのためにも、時々は家族が一緒に乗って、きちんと運転できているかどうか? をチェックすることが大切だといえるでしょう。

【画像ギャラリー】これから高齢になっていくドライバーも必見!! 先進安全装備車選びのポイントを見る

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