■マツダ&三菱/今後クリーンディーゼルはどうなるのか?
高い巡航スピードで走るなど、ジャンルを含め負荷の大きい使い方をするクルマとディーゼルの相性は抜群だが、マツダと三菱自動車は特に海外でディーゼル車を縮小方向としている。
それも最近の流れを考えると無理のないことで、理由を挙げていくと、
●CAFE*をクリアするための存在としては、燃費はともかくディーゼルは軽油に含まれる炭素が10%多いため、CO2排出量で見るとプラスになることが少ない。
●厳しくなる排ガス規制に対しても、ディーゼルの排ガスクリーン化システムは複雑になり、部品も増えるためコストもかかるばかりで、プレミアムブランドならまだしも、庶民向けのブランドでは搭載しにくい。
といったことがある。
今後の二社の展望は、三菱自動車はPHEVや日産とのアライアンスによる見通しはある。
しかし、マツダは現状ではSKYACTIV-Xの燃費が期待ほどよくない、ラージFRもCAFEのプラスにはならない、自社でEVを開発するようだが、今あるMX-30のEVは、航続距離が256kmと短く、それを補うレンジエクステンダーを市場がどう評価するのか注目だ。
*CAFEは「Corporate Average Fuel Efficiency」の略で、日本語にすると「企業別平均燃費」となる。車種別ではなく1年間の販売台数を加味して算出。そのため燃費基準が達成できないクルマがあってもそのほかのクルマでカバーすることも可能。平均燃費が基準値を超えた場合はペナルティが課せられる
■日産/VCターボ+e-POWERは日本でも売るのか?
現在欧米で販売されているミドルクロスオーバーのキャッシュカイは、日本でもデュアリスの車名で販売された時期があるエクストレイルとの共通部分も多いモデルだ。
新型キャッシュカイは2月に欧州で発表されており、今夏から発売されるのだが、1.3L直噴ターボ+マイルドハイブリッドモデルとe-POWERを搭載するモデルである。
特に新型キャッシュカイに搭載されるe-POWERは欧州の平均スピードが高い使い方への対応もあり、エンジンは「負荷の小さい時には圧縮比を高くして燃費を向上、全開加速時をはじめとしたパワーが必要な時には圧縮比を下げて高ブーストをかけるなどしてパワーを出す」という使い方ができるVCターボ第二弾となる1.5Lを搭載する。
VCターボの搭載によりエンジンとモーターはそれぞれ154ps、187psと強力で、パワフルな走りを実現しているに違いない。
これで燃費がよければ文句なしなだけに、この新世代e-POWERが日本向け次期エクストレイルに搭載される可能性は非常に高く、搭載されれば日産復活への柱のひとつになるだろう。
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