■中国が走行データ類の海外持ち出しを禁止!
各国で、ビッグデータの囲い込みが強化されているが、中国でもこの10月から、自動車の走行データなどの取り扱いが強化されるようだ。
中国政府が重要データとして規制を強めるのは、都市の交通量や物流を反映したデータ、車載カメラがとらえた車外の映像や静止画、顔認証情報、10万人を超す個人情報、EVの充電スタンドの運営状況データ、人民解放軍や共産党の施設情報や人流を記録したデータなど。
こうしたデータが海外に流出すると安全保障的にもまずいということで、自動車メーカーや部品メーカー、ソフト開発会社、ディーラーなどにデータの厳格管理を求め、海外に持ち出す場合には厳しい審査を義務付けるようだ。
この規制は多方面に影響を及ぼしそうだが、とりわけ外資系自動車メーカーにとっては痛手となる。自動運転の精度を高めるべく、多くのメーカーが中国国内で走行実験を行っているが、そこで得たデータが本国に送れなくなり、人工知能の学習が思うように進まなくなるからだ。
最近中国は、カーナビの全地球測位システムでも、アメリカ製の「GPS」を使わずに中国製の「北斗」を使うよう通達を出した。これもデータの海外流出を防ぐためだが、どうやらこの動きはアメリカやヨーロッパも巻き込んで加速しそう。国や地域ごとにクルマを作る、囲い込みの時代が来るのだろうか?
■そのほかの近未来系ニュースを20秒でチェック
●自動運転vs人間のドライバーが荷物を運んでレース
自動運転ベンチャーの米トゥシンプルが、自社の自動運転トラックと人間のドライバーのどっちが早いか競争を行った。アリゾナ州ノガレスからオクラホマシティまで1540kmを走らせてみたら、なんと自動運転トラックが10時間も早い、14時間6分で着いたそうだ。
理由を聞いてみたらそれもそのはず。人間のドライバーは労働協定を守ってきちんと休憩を取ったとのこと。まあ休まずに走れる自動運転車のタフさだけはわかった。ちなみに無事故無違反で、運んだ荷物はスイカだった。
●オペルの日本再上陸が延期
今年中に日本再デビューを果たすはずだった独オペルだが、コロナ禍や半導体不足の影響で上陸を来年に延期することになった。
かつてはGM傘下でオメガやカリブラといったヒット作も生んだドイツメーカーも、今やステランティスの一員。
すでに完成している日本語ホームページを見ると、コンパクトカー「コルサ」に「モッカ」「グランドランド」という2台のSUVを持ち込むらしい。コルサにはEVもあるとか。結構スタイリッシュで筆者は気になっているので、早く再会を喜びたいなあ。
●コネクテッドカーの「乗っ取り」を防ぐため企業90社が協力
通信機能を備えたコネクテッドカーで懸念される「乗っ取り」を防ぐために、トヨタや日産など90社が手を組んだ。部品メーカーやIT企業、損保会社なども参加してサイバー攻撃への備えを強化する。
悪質なプログラムや犯罪事例をみんなが共有するというのは心強い。犯罪への備えが不足しがちな中小部品メーカーの支援にもなりそうだ。
【画像ギャラリー】自動配送ロボットから石油を作るプランクトンまで!! クルマのニュースで未来が見える!!(6枚)画像ギャラリー
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