日産シーマ&フーガ 今夏生産終了へ! 名門セダン続々消滅も復活あり得る意外な訳とは?

もう一度時代は巡るはず! セダン復権に向けた動きを見せよ

 日本国内でモータリゼーションが急速に進展してから、約70年が経過する。しかし、この歴史は、自動車文化の先陣を切る欧米諸国に比べれば、まだまだ浅い。

 この間、軽自動車やスポーツカー、セダンにワゴン、ミニバンやSUVといった様々なカテゴリーのクルマが、栄えては衰退している。まだ、日本のなかでは、クルマの流行り廃りが一周しきっていない。

 歴史の深いBMWやメルセデスが、今もなお3・5・7シリーズ、A・C・E・Sクラスで精力的にセダンを作り続けているところを見ると、今後、日本国内ではセダンの復権が今後必ず起きる。現在のミニバン・SUVブームが陰りを見せ始めたとき、セダンに対する見方が徐々に変わり始めるはずだ。

 そのときまでに、今日不要とされているセダンの格式(優劣や順位)の差をなくさなければならない。クルマは、現在のSUVのように、個の力と特徴をユーザーが単純に評価できるものでなければならないのだ。クラウンよりカローラが劣る、シーマよりフーガが劣るという順位付けは、セダン復権の足かせにしかならないし、こうした価値観の押し付けは時代遅れであろう。

 エンジンルーム、キャビン、トランクという3BOXが、クルマのデザインにも設計にも自由度を与えてきた。デザインに凝っても、3BOXは車両剛性を充分に確保でき、クルマの運動性能も高いレベルで確保できる。セダンという形は、クルマの基本形であり、最も理にかなったものなのだ。

 核家族化が進み、2~3人程度の少人数で移動することが多いこれからの日本社会。セダンが、クルマのなかで最良の選択肢となる日は、必ずもう一度来る。  

 これまでの格、順序という固定観念を排除するために、各社が一度セダンラインナップを解体し、新しく構築するのも対応策の一つだ。一過性の単純な人気にとらわれず、日本の自動車メーカーはセダンを作り続け、もう一度、日本国民の生活のなかに根付かせてもらいたい。

【画像ギャラリー】残すはスカイラインのみに!! 消滅の危機にある日産のセダンラインナップ(20枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!