あえて参入しない!? 撤退した!? トヨタに対抗馬なしのクルマたち

敢えて参入しない!? 撤退した!? トヨタに対抗馬なしのクルマたち

 日本のクルマ界でトヨタがトップに君臨しているのは今に始まったことではない。しかし、ここ数年はトヨタにライバルが存在せず一強ぶりが際立っている。

 売れているクルマと、いいクルマは必ずしもイコールではない。本企画では販売面では及ばないかもしれないが、常勝トヨタの牙城を切り崩す可能性を持ったクルマたちについて考察していく。

 今回は競合するトヨタ車が存在しない孤高のクルマたち11台をピックアップ!

※本稿は2022年4月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年5月10日号

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■競合するトヨタ車が存在しない孤高のクルマたち

●日産 ノートオーラNISMO

日産 ノートオーラNISMO。日産がトヨタに先駆けて登場させたハイブリッドスポーツで、ライバルはスイフトスポーツ。今後トヨタが対抗馬を投入してくる可能性もある

 ノートオーラNISMOは、トヨタにライバル車が存在しないコンパクトなハイブリッドスポーツだ。

 外観には専用デザインのエアロパーツが備わり、タイヤはミシュランパイロットスポーツ4に上級化される。サスペンションの設定も異なり、走行安定性を向上させた。内装では、メーターやシート生地などが専用タイプになり、価格はノートオーラGと比べて、約26万円の上乗せに抑えている。

●日産 GT-R

 国産スポーツカーのなかで、走行性能が最も高い。NSXのように、GT-Rに張り合える車種も稀に発売されるが、短期間で消滅する。しかしGT-Rは、2007年の登場以来、改良を加えながら存続している。

 V型6気筒3.8Lツインターボは、最高出力が570ps、最大トルクは65kgmだ。今の日本車では最もパワフルで、安定性も抜群に優れている。制動力を含めて危険を避ける性能も一番高い。

●日産 スカイライン400R

 スカイライン400Rの最高出力は405psだ。レクサスLS500は422馬力で400Rを上回るがクラスが違うし、400RはLSより400kg以上も軽い。V型6気筒3Lターボは実用域の駆動力も高く、粗削りな迫力を伴った加速を満喫できる。

 この運転感覚こそ、20世紀のクルマ好きが愛したスカイラインの、そして日産車の魅力だ。品行方正なトヨタ車とは違う熱い走りを味わえる。

●ホンダ Honda e

 トヨタの電気自動車、bZ4Xも低重心で走行安定性に優れるが、走りの楽しさではホンダeが一番だ。駆動用モーターによる安定した発電効率を考えると、減速時に荷重が加わる前輪駆動が合理的だが、ホンダは後輪駆動に挑んだ。

 ホイールベースのわりに全長が短く、小回りのききも優れ、なおかつ機敏によく曲がる。後輪を横滑りさせる走り方も可能で、トヨタとは違うホンダらしさが濃厚だ。

●マツダ ロードスター

 GR86は、2代目の現行型になって、エンジン排気量を先代の2Lから2.4Lに拡大させた。ところがロードスターのソフトトップは、1.5Lに縮小させ、パワーを使い切る楽しさを味わえる。

 車両重量も一番軽い仕様は990kgだから、GR86より300kg近く軽い。操舵感は適度に機敏で、アクセル操作により車両の進行方向を変えやすい。手足のように操る楽しさはGR86を超えている。

●マツダ CX-8

マツダ CX-8。トヨタでランドクルーザー、プラド、レクサスでLX、RXと3列シートSUVを設定するが、どれも高額でCX-8の対抗馬にあらず

 トヨタのSUVも、ランドクルーザーや同プラドは3列目のシートを備えるが、床と座面の間隔が不足して膝が大きく持ち上がる。

 その点でCX-8の3列目は、SUVのなかでは最も快適だ。膝の持ち上がる姿勢が、ある程度は抑えられる。

 また身長170cmの大人6名が乗車した時、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ1つ分まで詰めると、3列目の膝先にはコブシ2つ分の余裕ができる。

●三菱 デリカD:5

 デリカD:5は、本格的なSUVの悪路走破力と、野性的な外観を兼ね備えた唯一のミニバンだ。

 最低地上高にも余裕があり、電子制御式の4WDには、多板クラッチの締結力を強める「ロックモード」も採用した。クリーンディーゼルターボも搭載され、これはほかのミニバンではグランエースのみになる。

 3列目シートは、全長が4800mm以下のミニバンでは、最も広くて快適。数々の特徴を備える。

●スバル WRX S4

 先ごろGRカローラが披露され、304psを発揮する1.6Lターボの搭載も明らかになったが、価格などの詳細は未定だ。その意味でWRX S4は、現時点で買えるコンパクトなボディを備えた唯一の高性能4WDセダンになる。

 エンジンは水平対向4気筒2.4Lターボだから、実用回転域の駆動力に余裕を持たせた。4WDの制御も巧みで峠道ではよく曲がり、危険を避ける時の安定性も高い。

●スバル アウトバック

 今はミニバンとSUVの人気に押されてワゴンの車種数が減り、6車種程度しか用意されない。このなかでレガシィアウトバックは、SUV感覚を併せ持つ貴重なクロスオーバーワゴンだ。

 最低地上高は213mmで余裕があり、悪路のデコボコを乗り越えやすい。ボディの基本スタイルがワゴンだから、低重心で安定性も良好だ。長距離ドライブで遭遇するさまざまな路面状況に、的確に対応できる。

●スズキ スイフトスポーツ

 全長が3890mmの小さなボディに、1.4Lターボエンジンを搭載する運転の楽しいホットハッチだ。6速MTも選べる。足回りには、名門とされるモンローのパーツが使われ、車両重量は1t以下だから、軽快によく曲がって安定性も優れている。

 しかも価格が200万円少々に収まるから買い得感も高い。人気車になり、スイフトの販売総数のうち、約半分をスイフトスポーツが占めるのも納得。

●スズキ ジムニー&ジムニーシエラ

 ジムニーは軽自動車で、ジムニーシエラもコンパクトだが、本格的な悪路向けのSUVだ。耐久性に優れたラダーフレームに、エンジン、ボディ、車軸式サスペンションなどを搭載する。

 駆動方式は後輪駆動がベースの4WDで、駆動力を高める副変速機も装着した。ランドクルーザーのような悪路向けの機能を小さなボディに凝縮させ、日本で購入できるSUVでは、悪路走破力が最も優れている。

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