■セルフスタンドのメリットと将来
石油情報センターによると、2021年度末時点のセルフ式の数は全国で1万608カ所。ガソリンスタンドの37.3%がセルフスタンドになっている。
セルフスタンドは、大規模な設備投資が最大のネック(フルサービスからセルフへの移行には最低でも初期投資が2000万〜3000万かかる)だが、移行後は少ないコストで、多くの販売量を稼げるのがメリット。
また飲食店などと同じく、アルバイトなどの人材確保が難しく、競争激化も背景にあり、セルフへの移行は今後も増えていく見込みだ。
一方で後継者の問題やガソリン需要の低迷で、廃業していくガソリンスタンドも増えていくはず……。
資源エネルギー庁のガソリンの長期需給見通しによれば、低燃費車の普及と自動車保有台数の減少の影響によって、今後、ガソリン消費は年率約4.5%で減り続け、2030年には2012年の6割減になるといわれているからだ。
またガソリン販売自体は薄利なので、セルフのスタンドでも、洗車やオイル交換、タイヤやバッテリー交換に力を入れ、スタッフを増やす傾向も見られる。
ガソリン価格に話を戻すと、政府がガソリンや灯油など燃料価格の高騰を抑えるために石油元売り会社に支給している補助金の期限は12月末までになっている。これを2023年3月まで延長する検討に入ったと報道されているが、これがカットされるとなるとさらに厳しいことになるかもしれない。
石油連盟の木藤俊一会長(出光興産社長)は先日(11月21日)の定例会見で、原油価格は今後1カ月、80~95ドル程度で推移するとの見通し示しているので、当面、ガソリン代が値下がりするのは望めそうもない。
ユーザーが少しでも自衛するとすれば、ガソリン価格比較アプリを活用するのも手。
あとは、割引特典のある石油会社の発行しているクレジットカードを使ったり、エネキーなどクイック決済ツールを使うとか、ガソリンスタンドのアプリ会員になったり、コストコやホームセンターに併設されているスタンドなどを利用する方法がおすすめ。
また、ガソリン価格は月曜日に高くなって、週末に安くなるという法則もあるので、こうしたことも覚えておこう。
【画像ギャラリー】セルフサービスのガソリンスタンドってどのくらい安いの!? お得な給油法とガソリンスタンドの未来(5枚)画像ギャラリー
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