■なくならないで! 要保護案件
絶滅危惧種としてレッドデータブックに記載されるほどではないが、先ゆきが怪しいものもある。次はそんな案件を紹介していこう。
まず、意外かもしれないが、DCT(デュアルクラッチトランスミッション。いわゆる2ペダルMT)が少し怪しい。
トルコン&トルコンレスのATが進化してきており、シフトショックを消しにくいDCTを使わないクルマが増えてきているのだ。2ペダルの容易さでMTの走りが楽しめる画期的なアイテムだったが、ATでも同じように走れるとなれば、搭載車が減少していく可能性は高い。注視しておく必要がある。
そして、放っておけば絶滅必至なのが紙のカタログ。言うまでもなくPCやタブレットで見る電子カタログに押されているのだ。
製造コストもかかるとあって、今後やめる方向になるのは確実だが、きれいな写真のカタログを手に取って、眺めたいのがクルマ好きの気持ち。なんとしても残しておきたいものだ。
細かなところではセダンのリアワイパーも減少方向。ワゴン、ハッチバック、ミニバンなどのリアワイパーは減っていないが、セダンは絶滅危機領域だ。
もともとリアウィンドウの傾斜が強くて水滴が流れやすく、リアのオーバーハングが長いから後ろからの巻き込み水滴が付きにくいうえに、空力性能も向上していてワイパーレスでも問題は少ないのだが、雨の日はワイパーで拭き取ってくれたほうが視界も気持ちもスッキリする。なんとか残しておきたいものだ。
セダンでいうと、正統的3BOXセダンも絶滅危惧種。新型クラウンを見てもわかるとおり、これからのセダンはクロスオーバー風か新型プリウスのような思い切りスポーティでスタイリッシュな方向に向かいそうな気配濃厚。「ザ・セダン」と呼べるような正統的なデザインも残って欲しいものである。
最後に3ペダルMTが絶滅危惧種なのは周知のとおりだが、それに合わせてMT免許も消えていく雲ゆき。クルマがなければ、それに合わせた限定免許も必要ない。となれば、スポーツドライブテクニックのヒール&トゥも過去の遺物となってしまいそうだ。なんか寂しい……。
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