新型フェアレディZを購入すべく、日産東京の契約書にハンコを押して購入金額も支払っていた自動車評論家の国沢光宏氏。しかし、販売方法について抽選落選となっていた国沢氏の最終判断やいかに!?
文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、国沢光宏
■受注停止から一転、夏前には受注再開へ?
フェアレディZは発売から1年半も経つが、いまだ街中で見かけない。皆さん、いかがだろうか。関係者は強運の持ち主ばかりらしく、本来なら「厳正なる抽選」でしか買えない東京都のナンバーを付けたフェアレディZながら、サーキットに行くとたくさん見かけます。
さらに中古車市場でも納車された台数の5%近い60台程度が流通している。偏った売り方をしていること間違いなし。
少なくとも日産東京の態度は酷いを通り越し、客を怒らせる対応ばかり。かくいう私も全額支払いずみながら、買う気を失っていた次第。返金してもらい、ロードスターの2Lモデルを狙おうと考えてました。
そんな日産に嫌気が差した人も多かったんだろう。大量のキャンセルが出ているという。納期6年と言われて受注を停止していたのに、どうやら夏前にも再開するというウワサを聞いた。
■大量の契約キャンセルが出た?
その直後、久しぶりにディーラーから電話がかかってきた。なんでも「2024年の第2クォーターの生産分になります」。同年9月までには納車できるという。この手の話、私だけじゃないようだ。
私のブログの読者のひとりは「来月納車になると突然連絡ありました」。もうひとりは「ゴールデンウィークに乗っていただけます、と言ってきました」。大量のキャンセルが出ているのは間違いないようだ。
日産関係者に聞いてみたら、もうひとつ理由があるらしい。フェアレディZとARIYAは栃木工場で立ち上げた「ニッサンインテリジェントファクトリー」という新しい生産ラインで作る。
「匠の技術をロボットに投入した高品質車を作るための革新的な工場」なんだという。鳴り物入りで登場したニッサンインテリジェントファクトリーながら、塗装ラインで躓いた。
細かい粒子の塗料を使う高品質塗装、温度や圧力管理の問題で「ダマ」になってしまう。そいつを手作業に近い方法で修復し、仕上げていたというから大変だ。
しかも驚くことに2年近くも解決できなかったワケ。トットと塗装の機械だけ交換すればいいのに。そんな気難しい高品質塗装ラインがやっと動き出した模様。12月から日産工場から出てくるキャリアカーの台数増えたようだ。
■フェアレディZの中古相場は落ち着くことに?
ちなみに2023年の登録台数は1027台。月販平均85台となる。2024年1月の台数を見ると256台! 3カ月分だ! 2022年7月までにオーダーした人はすべて2024年中の納車になると聞いた。
バックオーダー、下を見て1万台はあったと思う。2024年内に納車できるなら、2022年からの総合台数で4000台くらいになる。60%以上のキャンセルが出ていると言うことです。
そんなことから前述のとおり、受注再開になる。1年間で3000台作れれば、もはや需要と供給のバランスは取れる。そもそも2シーターのファアレディZなんか基本的に需要少ない。
遠からず普通に買えるクルマになるし、希少車のプレミアムだってなくなり中古車相場は落ち着く。日産バブルだと思えばよかろう。今後転売ヤーの対象は人気テッパンのトヨタ車になる?
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