■2024年2月の案外売れてないクルマ:トヨタ ノア(2022年1月登場)
●2月販売台数:6026台 前年同月比:70.7%
ノアはミドルサイズのミニバンで、トヨタの主力車種だ。2022年1月に現行型へフルモデルチェンジした。2024年2月は登録台数が伸び悩み、前年の71%であった。姉妹車のヴォクシーは69%に留まる。この対前年比の変動は、主に納期によるものだ。
2023年2月は、新型になった効果もあって登録台数が増えて、対前年比はノアが3.9倍、ヴォクシーは4倍を超えた。この後に納期が遅延して、2024年4月中旬時点では、リースのKINTOを除くと受注が停止している。したがって対前年比も約30%減った。
■2024年2月の案外売れてないクルマ:トヨタ クラウンクロスオーバー(2022年7月発表)
●2月販売台数:2250台 前年同月比:62.8%
クラウンクロスオーバーは、クラウンシリーズの第1弾として2022年7月に登場した。2023年2月はその約半年後だから、登録も本格化していた。この時期に比べると2024年2月は登録台数が大きく下がり、前年の約60%しか売れていない。登録台数が発売直後に比べて下がるのは当然だが、減り方が大きい。
その理由はクラウンクロスオーバーの商品特性だ。外観が個性的で趣味性の強い車種は、目新しさによって発売直後に売れゆきを急速に増やす。その代わり行き渡るのも早く、対前年比が急落する。
■2024年2月の案外売れてないクルマ:マツダ CX-60(2022年6月発表)
●2月販売台数:677台 前年同月比:15.5%
CX-60は後輪駆動のプラットフォームを使うマツダのSUVで、直列6気筒3.3Lディーゼルも用意する。2022年に発売されたが、2024年2月の登録台数は、前年のわずか16%だ。1月も17%、3月も20%に留まる。
最近は納期の遅延もないため、販売の低迷は商品力に起因している。マツダのSUVでは、CX-5の販売が依然として好調だ。CX-60は、車内の広さなどの実用性はCX-5と同等なのに、後輪駆動の採用で全長は長い。価格帯も高く、割高感も生じて売れゆきが下がってしまった。
■2024年2月の案外売れてないクルマ:スバル WRX S4(2021年11月登場)
●2月販売台数:128台 前年同月比:73.1%
WRX S4は、今では少数派のスポーツセダンだ。全長が4.7m以下のボディに、水平対向4気筒2.4Lターボと4WDを搭載する。峠道でスポーティな運転を楽しむのに適する。
2021年の登場以来、定期的に改良を受けてきたが、2024年2月の登録台数は前年の73%に留まる。3月は59%まで下がり、減り方が比較的大きい。2023年2月の対前年比も90%だから、時間の経過に伴って登録台数が減っている。
これは発売から2年以上を経過したことによる需要の減少で、改良を行うまでは緩やかに減り続ける。
■2024年3月の意外と売れてるクルマ:ホンダ ステップワゴン(2022年5月登場)
●3月販売台数:8497台 前年同月比:278.4%
ステップワゴンはミニバンの主力車種で、水平基調のボディは視界もいい。ミドルサイズのボディは車内が広く、走行性能や乗り心地も良好だ。2022年5月に登場したが、同年1月にはライバル車のノアとヴォクシー、11月にはセレナも投入された。ステップワゴンは競争に負け、納期も遅延したから販売が低迷した。
それが最近は、ライバル車の売れゆきも落ち着き、ステップワゴンは納期も短縮されて登録台数が増えている。その結果、2024年3月の対前年比は2.8倍に達して、小型・普通車販売ランキングの上位に入った。
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