■今回試乗した2台の『ここがいい』『ここがダメ』
●アルファロメオ ステルヴィオ 2.2ディーゼルQ4…78点
正直言ってFRプラットフォームの作り方がこなれていない。サスペンションジオメトリーや、室内パッケージングの作り方などはFFプラットフォームの技術ベース。
これをアルファの味と言えばそうだが、進化を感じられない。あえて厳しい評価をしたが今後の進化に期待している。
せっかくのFRプラットフォームなのだから、さらに研究をしてサスペンションにしても室内パッケージングにしてもFRプラットフォームのよさを生かし、FRにしかできないことをやってほしい。
例えばキャスタートレールやキャンバー変化やドラポジなど、もっと工夫できるはず。
■水野和敏 取材メモ…FRスポーティセダン、ジュリアのプラットフォームをベースに開発されたSUV/2.2Lディーゼルターボは1750回転で47.9kgmのトルクを出して、レスポンスもよく気持ちのいいエンジン/室内のパッケージングなど、せっかくのFRプラットフォームを生かし切れていない。運転席とステアリングの位置関係などはFFのパッケージングだ
■アルファロメオステルヴィオ2.2ディーゼルQ4
・全長×全幅×全高:4690mm×1905mm×1680mm
・ホイールベース:2820mm
・最低地上高:──
・車両重量:1820kg
・エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・総排気量:2142cc
・最高出力:210ps/3500rpm
・最大トルク:47.9kgm/1750rpm
・トランスミッション:8速AT
・サスペンション:ダブルウィッシュボーン/マルチリンク
・タイヤサイズ:235/60R18
・JC08モード燃費:──
・WLTCモード燃費:16.0km/L
・価格:617万円
●BMW X3 M40d…92点
やはり定番というか、FRプラットフォームを作り慣れている。SUVとはいえ、BMWはドライビングの楽しさを追求している。
操舵に対するクルマの動きが素直で安定感があり気持ちいい。操舵フィーリングもスムーズで上質。
乗り心地はちょっと硬いところもあるが、ゴツゴツとした突き上げがあるわけではなく、コツンとした入力をスッと減衰するため不快さはない。
3Lの直6ディーゼルターボは全域トルクの塊のようなエンジンで、とても使いやすいのだが69.3kgmという最大トルクからイメージするほどのパワー感は感じないのと後席のシートの薄さでマイナス8点。
■水野和敏 取材メモ…1世代前の3シリーズのプラットフォームをベースとしたSUVで、エンジンルームのレイアウトなど、BMWらしいクルマ作りを感じる/後席の座り心地はよくない。シートを格納した際の荷室の広さを優先しているのだろう。クッションが薄く、乗員の身体をホールドしてくれない/3L、直6ディーゼルターボはパンチがある
■BMW X3 M40d
・全長×全幅×全高:4725mm×1895mm×1675mm
・ホイールベース:2865mm
・最低地上高:205mm
・車両重量:1980kg
・エンジン:直列6気筒DOHCディーゼルターボ
・総排気量:2992cc
・最高出力:210ps/3500rpm
・最大トルク:69.3kgm/1750-2750rpm
・トランスミッション:8速AT
・サスペンション:ストラット/5リンク式
・タイヤサイズ:F245/40R21 275/35R21
・JC08モード燃費:14.9km/L
・WLTCモード燃費:──
・価格:878万円
●【画像ギャラリー】アルファロメオ ステルヴィオ、BMW X3 2台の試乗の様子をギャラリーでたっぷりと!!!
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