パーツ類も豪華仕立て
そして、何より驚いたのがボディと足回り。見た目はまるっきりアフターパーツの車高調はKW製。伸び側16段階、縮み側12段階の2wayダンバーでバネレートは標準車に対し約2倍。
スタビはアイバッハ製のハイレートに変更。要は車高も減衰力もキャンバーもコースや装着タイヤに応じてカスタマイズが可能だということだ(ちなみに今回の試乗はもちろん、ニュルブルクリンクにおけるテストでも車高や減衰力設定は出荷状態)。
ここで注目すべきは、各部が強化ブッシュやピロボールに変更され、スタビのブラケットも剛性の高いパーツに変更。リアのサブフレームはアルミリジットマウント!
床下やエンジンルームには補強バーが追加されていたり、薄いプレス物が強固なバーに変更されているなど、徹底的な固める系チューニング。
冷却系強化のためのサブラジエターの追加(コアはアルミでも中身も配管も冷却水で満たされるからそれなりに重い)、強固だが重いブレース、ラゲージクロスバー、そして2インチも大径化されたブレーキローターによりトータル30kgの重量増となった。
その一方で、カーボンシェルのフルバケットシート、チタンマフラー、軽量ホイールというドレスアップにも繋がるパーツで相殺するセンスが素敵だ。
【画像ギャラリー】気分たかまるコクピットも最高!! A90ファイナルエディションの気合の入りようがすごい!!(99枚)画像ギャラリーサーキットで全開試乗!! 評価は?
強靭な足回りとボディを手に入れたA90ファイナルエディションはドライバーの意のままに走る。
袖ヶ浦フォレストレースウェイの1コーナー手前には足回りとABSの性能を試すような段差があり、段差を超えるまでブレーキングを我慢しないとABSが強く作動し充分な制動力を得られなくなる危険がある。
だが、ギャップによる接地性の乱れが起きず安定した制動が出来るA90ファイナルエディションには1コーナー進入の失敗がない。
続く2コーナーは袖ヶ浦で最も危険な高速コーナー。路面にはうねりがあるうえ進入が上り勾配でクリップから先が下りという難易度の高い高速コーナー。ここを攻められるか否か、スポーツカーとしての真贋が問われるコーナー。
A90ファイナルエディションはこのコーナーを4速全開で立ち上がれる安定性を発揮し、スピードメーターは150キロを下回ることなくクリア。
しなやかな足、強靭なボディ、エアロもタイヤも素晴らしく良い仕事をしているが、高Gが掛かる環境でドライバーが正確な仕事が出来るのは、体にフィットし剛性が高いカーボンシェル・フルバケットシートのお陰なのだ。
操舵力が軽くなったEPSも好印象。A90ファイナルエディションには走るために無駄だと感じる変更点がひとつも無い。
試乗中のラップタイムは1分12秒台。他の媒体が5Lap×2本の全開試乗を行った後の走行で12秒台のラップが出来るクルマはそうそう無い。走りのテイストはGT4カテゴリーのレーシングカーそのものだ。
8ATのGT4レーシングカーに対しA90ファイナルエディションは6MTのみの設定というのも、トヨタ、そして開発陣からのメッセージが込められているように感じる。
単に速いだけではない本物の走りが与えられているA90ファイナルエディション、1500万円はバーゲンプライスだ。
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コメント
コメントの使い方SNSで一番多かった予想に、ピタリですね。カーボンパーツのみで五百万越えるので高いのは仕方ない。
それよりも、手に入り辛さですね。GRカローラなら、基本はGRヤリスの無い北米用で、国内は導入されてるだけラッキーなので良いのですが
こっちは、北米並みに日本のファンも根強く、欲しがる車。どういった抽選にするのか、興味あります