ドイツ超名門 VW T-Roc T-Cross ティグアン三兄弟一気乗りで判明した真価

■T-Roc TDIスポーツ(404万9000~452万9000円)

VW T-Roc TDIスポーツ…全長4240×全幅1825×全高1590mm、1968cc、直4ディーゼルターボ、150ps/34.7kgm、19.5km/L
VW T-Roc TDIスポーツ…全長4240×全幅1825×全高1590mm、1968cc、直4ディーゼルターボ、150ps/34.7kgm、19.5km/L

 2LディーゼルターボのTDI(150ps/34.7kgm)と7速DSGの組合せはT-Rocの武器だ。

 車速ゼロからの発進、強加速、高速巡行走行など、シーンを問わずに力強い。しかもそれを、2000rpm程度の低い回転数でやってのけるのだから凄い。

 試乗したのは17インチの「TDIスタイル」と18インチの「TDIスポーツ」の2台。

 どちらも、乗り心地は、中低速ではやや硬めで、路面の継ぎ目やマンホールなどでは、「ゴツン」という大きめのショックを感じる。

 特に、リアタイヤが地面から受ける当たりが硬く感じ、突起ショックのレベルは国産SUVの平均点以下だ。TDIスタイルであれば、路面との当たりは若干マイルドになるが、まだ硬さが残る。

 リアサスがトレーリングアーム式のコンパクトSUVが405万円と聞くと、随分と高く感じるが、ナビやオーディオ、コネクティッド機能を有した8インチタッチスクリーンモニターのDiscover Proや、画面全体に地図表示ができるデジタルメータークラスターも標準装備。

 また、全車速追従機能付のACCやレーンアシスト機能ももちろん付く。T-Cross同様、T-Rocもコスパはかなり高い。

 お洒落な外観のT-Rocは、デザイン買いもアリだ。

3兄弟では最も新しく2020年7月に日本でデビュー。クーペSUVながら室内高も充分確保されている。インテリアは3兄弟では最もモダンな雰囲気の仕上げ
3兄弟では最も新しく2020年7月に日本でデビュー。クーペSUVながら室内高も充分確保されている。インテリアは3兄弟では最もモダンな雰囲気の仕上げ

■ティグアン TDI 4モーション ハイライン(408万9000~620万2000円)

VW ティグアン TDI 4モーション ハイライン…全長4500×全幅1840×全高1675mm、1968cc、直4ディーゼルターボ、150ps/34.7kgm、17.2km/L
VW ティグアン TDI 4モーション ハイライン…全長4500×全幅1840×全高1675mm、1968cc、直4ディーゼルターボ、150ps/34.7kgm、17.2km/L

 試乗車は18インチタイヤのハイラインと、19インチタイヤのRラインの2台だ。

「ガンッ」と閉まるドアの音は、高い車体の剛性感を感じる。T-CrossやT-Rocもそれなりによかったが、それとは次元が違う音質だ。

 2LディーゼルターボはT-Rocと同スペックだが、1430kgのT-Rocに対して、ティグアンは1730kgと約300kgも重い。しかしWLICモード燃費はT-Rocの18.6km/Lから、17.2km/Lと約9%の悪化に留まっている。

 T-CrossやT-Rocとは異なり、ゆったりとした乗り味で、18インチタイヤをみごとに履きこなしている。19インチタイヤになっても乗り心地の印象がさほど変わらないのは凄いことだ。

 一転、ハンドリングの鋭さは抑え気味で、やや鈍重さすらあるものの、室内の広さや、快適なシートにより、ミドルクラスSUVとして、明確にキャラクターが立っている。

 多人数でロングドライブに出かけるならば、間違いなく、ティグアンを選びたくなる。雨でも雪でも、どこまでも走れる相棒として非常に頼もしい。

 ただし、550万円にも届く車両価格は、手を出すにはかなりの勇気がいる。国内ではあまり見かけない、「通」にはわかる存在感が魅力だ。

ティグアンは3兄弟のなかでは最もボディサイズが大きいため室内に余裕がある。インテリアはデザインを含めVW伝統の質実剛健、使い勝手も優れている
ティグアンは3兄弟のなかでは最もボディサイズが大きいため室内に余裕がある。インテリアはデザインを含めVW伝統の質実剛健、使い勝手も優れている

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